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空手道における型について【17】
鉄騎三段 17~36

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 文章の青字で記述したものは、現在、日本空手道髓心会で行っている方法です。しかし、これも全日本空手道連盟の指定の方法がありますので、これに従って練習しているのが実情です。これについては、記述していません。
 なお、緑字で記述したものは、原点に戻した方が合理的と思われるところです。

 昭和10年当時まだ立ち方、受け方、突き方の名称が定まっていなかったと思われる記述があります。この場合も現在の方法として、青字で書く事にします。現代文にしても意味が分かりにくい部分については、赤字で追記するようにしています。同じく、写真(『空手道教範』にある)を参照の部分については、赤字文章で分かるように追記しています。『空手道教範』に掲載の写真は著作権の関係もあると思いますので、載せていません。
〔ページを遡る煩わしさを避けるため、説明部分は、前回までと重複して記載しています。

 

鉄騎三段てっきさんだん-17~36

 今回は、鉄騎三段の後半です。前半部分は、 鉄騎三段前半を参照してください。

17.そのままの姿勢で、顔だけ左方に向ける。

18.上体及び左足そのまま、右足を軽く左足の上より越して交叉する。

19.両手及び右足そのまま、左足を一歩左方へ踏込むと同時に、顔を前方に向ける。
『船越義珍師の昔の映像では、高く膝をあげ踏み込んでいます。』
『髓心会でも踏み込みで動作します。』

20.そのままの姿勢で、左拳だけ右方へ倒す。(3)と左右反対動作。左手首にて敵の中段突を右へ払う意味。
『髓心会では左の受けを外受け(旧称:内受け)と呼称しています。』

21.そのままの姿勢で、左拳のみ左後方に引く。(4)と左右反対の動作である。
(注)続いて突込み来る敵の拳を左方へ打払う心持。
『髓心会では、左後方に引く手の甲は外側を向いています。ただし、これは私が習った時には、肘を張り手の甲が後ろ向きに習いました。変更した理由は「空手道教範」の写真を参考に、理論的にも自然であると考え原点に戻したからです。』

22.そのままの姿勢で、左裏拳にて前面中央に打込む。(5)と左右反対の姿勢。
(注)(20)(21)(22)は熟練したら敏速に続けて行え。
『髓心会では、中央ではなく、体側の前に突き出しています。』
『流儀により、突きの位置は若干の違いを見ることができますが、この場合は、中央にした方が良いと考えます。突く位置は水月が良いでしょう。』

23.そのままの姿勢で、左拳左腰に(甲下)引くと同時に、右手を開いて(甲上、四指揃へて伸ばす、拇指は下)、掌を左手首の上に当てる。

24.そのままの姿勢で、左拳前方に突出す(甲上)と同時に、右掌は左前腕を軽く滑つて左肘の上に添える。

25.下体及び右手そのまま、左拳を裏返す(甲下)と同時に、顔を左に向ける。

26.上体の姿勢及び左足そのまま、右足は軽く左足の上を越し、交叉する。

27.右足そのまま、左足を左方へ一歩踏出す(騎馬立)と同時に、右手を左肘に添えたまま、左拳を左へ押しやる。(10)と左右反対。
『船越義珍師の昔の映像では、少し膝をあげ踏み込んでいるようにも見えます。』
『髓心会では踏み込みません。』
鉄騎(騎馬立)の型は、左右対称の動作が多いの、この動作は前半(9)(10)でもありますが、この部分では船越義珍師の昔の映像でも踏み込んではいません。技の意味からも踏み込まない方が良いと考えています。

28.姿勢そのまま、左拳を返す(甲を上に)と直ぐに、右前方よリ額上にかけて大きく円を描くように振り廻す。右手は左肘に添えたまま。(11)と反対動作。

29.姿勢そのまま、左拳を左腰にとると同時に、右掌は軽く滑らして左手首の上に当てると共に、顔を前方に向ける。

30.姿勢そのまま、左拳を前方に突出す(甲上向)と共に、右掌は左前腕を滑って左肘上に当てる。

31.下体そのまま、顔を右に向けると共に、右手を開いて右方より来る拳を掴もうとするように出すと同時に、左拳腰に引く。 鉄騎二段後半(騎馬立二段)、(13)と同じ姿勢。

32.下体そのまま、右手を握つて右腰に捻じるように引きつけると共に、左拳(甲を上)を胸部前方へ水平に構える。 鉄騎初段後半(騎馬立初段)(24)と同じ姿勢。

33.上体及び右足そのまま、左足軽く右足を越して交叉する。

34.左足右拳そのまま、右足一歩右方へ踏出すと共に(騎馬立)左拳中段受けをし同時に顔は正面を向く。
『船越義珍師の昔の映像では、高く膝をあげ踏み込んでいます。』
『髓心会でも、踏み込んでいます。』

35.そのままの姿勢で、右拳は左肘外より上へ、左拳は右肩前より下へ、引張るように、右拳中段受け、左拳下段受け。
『髓心会では、この中段受けを中段外受け(旧称:中段内受け)、下段受けを下段払と呼称しています。』

36.そのままの姿勢で、右拳右肩上に振り上げる(甲後)と直ぐに、裏拳にて前方上段に打ち込むと共に、左拳(甲を上)を胸前に水平に置く。左拳手首に右肘を接する。
(注)(35)(36)は続けて敏速に動作せよ。
『髓心会では手の甲は身体の外側、演武線第一線正面に向かって右側を向いています。(21)と意味は同じです。』

(直れ)左足そのまま、右足を少し引いて両膝を伸ばすと共に、両手をユックリ元の用意の姿勢に復す。

演武線ではイメージが湧きにくいと思いますので、実際の足跡をたどってみました。ここでは、黒の塗りつぶしの足形と黒枠の足形が後半になります。
 次回は、抜塞大前半を掲載します。

【参考文献】
・富名腰義珍(1930)『空手道教範』 廣文堂書店.
・富名腰義珍(1922-1994)『琉球拳法 唐手 復刻版』 緑林堂書店.
・Gichin Funakoshi translated by Tsutomu Ohshima『KARATE-Do KyoHAN』KODANSHA INTERNATIONAL.
・道原伸司(1976)『図解コーチ 空手道』成美堂出版.
・道原伸司(1979-1988)『空手道教室』株式会社大修館書店.
・田村正隆他(1977)『空手道入門』株式会社ナツメ社.
・杉山尚次郎(1984-1989)『松濤館廿五の形』東海堂.
・中山正敏(1989)『ベスト空手5 平安・鉄騎』株式会社ベースボール・マガジン社.
・内藤武宣(1974)『精説空手道秘要』株式会社東京書店.
・金澤弘和(1981)『空手 型全集(上)(下)』株式会社池田書店.
・金澤弘和(1977)『新・空手道』株式会社日東書院.
・笠尾恭二・須井詔康(1975)『連続写真による空手道入門』株式会社ナツメ社.
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