中学校で習う漢字三体字典 Part154

スポンサーリンク

 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

766. [][トウ][むね][(むな)][画数:12画][部首:木]

梁之材』

 大工の棟梁っていますね。大工の元締めのような人。この棟梁もそんな大切な役目をする人の事を言うのですね。
 しかも、国や組織を支えるような重要な役割を担う人の事を「棟梁之材」と言うらしいです。
 確かに材木としては、棟木むなぎはりの事ですから、建物には無くてはならない重要な部材です。
 どうも今では、国や組織も大きくなり過ぎて、この言葉を聞いてもピンとは来ませんが、国や組織も案外そんな大切な部分を任せられる人が、必要なのかも知れません。
 果たして、今の日本には、そんな棟梁之材と呼べる人が、存在しているのでしょうか。

楷書 行書 草書

767. [][トウ][画数:12画][部首:疒]

あばたえくぼ

 蓼食う虫も好き好き、と言いますから、人それぞれ。だから世の中は上手く行っているのだと思います。
 好きになっても痘痕あばたえくぼになるとは思えないのですが、思えない所が惚れた弱みなのかも知れません。
 これは何も男女の関係だけでは無さそうです。人間は思い込んでしまう事もあると思います。
 思い込みの強い人とかではなく、普通の人でも、贔屓する人には、他人がどう思うかではなく、自分の価値観が優先すると思います。
 ですから、カップルを見ても、絶世の美女の相手が、ん?、という男の人っていますよね。まるで美女と野獣のように。
 贔屓や好き嫌いでなくても、人間には相性と言うものがあるみたいに思っています。
 そんな時も、相手の欠点が良い所に見えて、良い関係が築けるのかも知れません。

楷書 行書 草書

768. [][トウ][つつ][画数:12画][部首:竹]

『円図法』

 勉強のできる人は、常識的に知っているのかも知れませんが、私はこんな図法で出来ているとは思いませんでした。
 この写真がそうです。
 地球に巻き付けた円筒に、物の形状を投影して作図するようです。
 ですから、少し実際とは違った形になります。経度を表す線と緯度を表す線が直角に交わった方眼紙に球体の物の影を映すのですから、少しづつ形が変形するのですね。

楷書 行書 草書

769. [][トウ][いね][(いな)][画数:14画][部首:禾]

陽炎かげろう妻水の月』

 陽炎も、稲妻も水の月も、実際に掴むことは出来ません。実体の無い物の例えを並べたのでしょう。
 しかし、これらは摑まえる事は出来なくても、現象としては存在します。まして、その中でも稲妻は被害も起こります。科学が発達していない時代には、水に映る月のような物と同列に扱ったのかもしれません。
 今では小学生でも知っている現象の一つに陽炎があります。大気の違いによって光が屈折して起こる現象ですが、昔も日のあたりが強く、アスファルト舗装の上のように温度が高い場所が出来たのでしょうか。
 万葉集の中に『東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ』と、柿本人麻呂の句がありますが、この「かぎろひ」は、少し現在で言う陽炎とは違うようです。

楷書 行書 草書

770. [][トウ][ふ-む][ふ-まえる][画数:15画][部首:足]

『前をみ後ろにつまずく』

 状況は「二進にっち三進さっちもいかない」でしょう。万事休すですね。
 こんな場面に出くわしたくありません。ただ、何度かこの言葉のように窮地に追い込まれた事がありました。
 経営に長けている人でも、ここまでくれば手の打ちようがない。そんな場合です。
 賢い経営者は、その一歩手前で策を講じる事が出来るのでしょう。残念ながら、私にはそんな才能がありませんでした。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の766.~770.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【棟】木部(もくぶ)・き・きへん
  2. 【痘】疒部(だくぶ)・やまいだれ
  3. 【筒】竹部(ちくぶ)・たけ・たけかんむり
  4. 【稲】禾部(かぶ)・いね・いねへん・のぎ・のぎへん
  5. 【踏】足部(そくぶ)・あし・あしへん

 ・・・・つづく。

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です