中学校で習う漢字三体字典 Part211

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

1051. [][リ][画数:15画][部首:玉]

『瑠も玻も照らせば光る』

 瑠璃色るりいろって聞いたことありますが、ラピスラズリとも言われています。一方玻璃はりは水晶の事だそうです。これらの宝石は、光を当たれば、他の石の中にあっても光り輝くと言う事から、優れた才能の持ち主や素質のある者の事を言う場合が多いようです。
 重要なのは、この光を当てる事だと思っています。
 人間で言えば、見出す人と言えるかも知れません。出会いと言うのか、運命と言うのか、縁と言うのかも知れません。
 そんな天命によって導き出される才能が開花すると、きっと世の中の為になるのでしょうね。

楷書 行書 草書

1052. [][リ][はな-れる][はな-す][画数:19画][部首:隹]

『魚の水にれたよう』

 どうも日本語として読み下しにくい文章ですが、これは読解力の問題なのでしょう。
 ようするに、「水を得た魚」の逆の意味です。「陸に上がった河童」と同じ意味でしょう。
 適材適所、意外と大切な問題です。人の才能を活かすのも殺すのも、環境次第と言う事でしょうか。
 折角の素地や才能も、活かされて初めて能力が開花すると思います。その才能が活かされる環境を作るのも、トップや上司、あるいは指導者の双肩にかかっていると思います。
 前項の『瑠璃も玻璃も照らせば光る』と合わせて知っておく必要があると思います。

楷書 行書 草書

1053. [][リツ][画数:13画][部首:心]

萎縮震いしゅくしんりつ

 人間の身体はかなり繊細に出来ていると思います。この言葉も、イメージでは納得できますが、本当に身体に震えが来たり、金縛りのように身動きができなくなるようです。
 科学的な根拠は調べていませんが、例えば、学校で試験になると上がるとか、人の前で話す機会に、頭が真っ白になったとか、あるいは、空手道の試合場で、いつものように身体が動かなかったとか、色々な出来事があると思います。
 普段であれば、簡単に出来る事が、身体が固まったようになって、自由に動かす事ができなくなった事ってありませんか。
 私もそんな経験を何度かしています。
 ただ頭は真っ白で、記憶も儘ならない状態なのに、身体は普段通りに身体が勝手に動いている事も経験しています。
 確か全空連の4段の公認段位を受審した時、過度の緊張からか、前日から熱が出て、審査の時も何をやったのか、記憶にさえ残っていませんでした。
 同僚にどうだったかを尋ねると、普段通りにやっていたと返答がありました。社交辞令かとも思ったのですが、結果は合格していました。ですから、やる事はやれたのだと思います。
 その時に思ったのは、日ごろの稽古の賜物かと思いました。身体に覚えさせると、精神状態を上回ってくれることもあるかも知れません。

楷書 行書 草書

1054. [][リュウ][やなぎ][画数:9画][部首:木]

顔筋がんきんりゅうこつ

 これ、何のことかと思いました。
 「中国の唐の時代の楷書の四大書家の二人である、顔真卿と柳公権の筆法の重要な部分。または、それらを習得していること。
「筋」は筋肉、「骨」は骨格のことで、書道のこつや骨組みのたとえ。または、力強いことのたとえ。」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】。
 この顔真卿がんしんけいと言う人、あの書聖と言われた王羲之を越えた名筆と言われた書道家です。一方柳公権は、色々の書法を勉強した末、顔真卿がんしんけいの正統を受けた有名な書家は柳公権のみと言われる程の能筆であったとされています。
 その二人の筆法のコツを言う場合と、そのコツを習得している事を、この四字熟語は意味しています。

楷書 行書 草書

1055. [][リュウ][たつ][画数:10画][部首:龍]

『画点睛を欠く』

 この言葉は、私もよく使うと思います。重要な部分が抜けている時です。
 この「睛」の文字が「目へん」である事を覚えておくと、どのようにこの諺ができたか、想像できると思います。
 しかし、漫画みたいな話が伝わっています。
 昔中国で張と言う絵師が竜の絵を描き、最後に目を描き入れたところ、その竜が天に昇って行ったと言う話です。
 その事から一番大事な部分が欠けている事を、このような故事にしたのでしょう。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の1051.~1055.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【璃】玉部(ぎょくぶ)・たま・たまへん・おうへん
  2. 【離】隹部(すいぶ)・ふるとり
  3. 【慄】心部(しんぶ)・こころ・りっしんべん・したごころ
  4. 【柳】木部(もくぶ)・き・きへん
  5. 【竜】竜部(りゅうぶ)・リュウ

 ・・・・つづく。

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