文武両道のために・・・・『徒然草』を読んで見る。【172】

 今日の文字は『但行好事 莫問前程こうじをおこないてぜんていをとうなかれ』です。内容は最後に書きました。書体は楷書です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第百七十一段』を読んで見て、感じた文字です。

原文 現代文を見る 但行好事 莫問前程

 

☆自家製簡単グラタンのレシピ

 ただし、これには、ビストロがいります。もちろんオーブンでもOK、ですが家にあるのは、ビストロだけです。ちなみに、ビストロと言うのはパナソニックのスチームオーブンレンジの事です。やっぱり一人前の分量で書きました。
 オーブンの場合は、200度に予熱したオーブンで約15分で出来るそうです。

  1. 小麦粉(薄力粉or強力粉)【大さじ1杯】
  2. バター【大さじ1/2杯】
  3. 牛乳【100CC】
  4. ガラスープの素【小さじ1杯】
  5. 塩こしょう【少々】
  6. 粉チーズ【少々】
  7. マカロニ【15g~20g程度】
  8. 具材
    (1)玉ねぎ1/4個みじん切りにしておく。☆少しだけ残して細い半月切り。
    (2)鶏肉、1cm角程度に切る。
    (3)その他入れたいもの、例えばエビとかホタテとか。
  9. 作り方
    (1)ボール(何でも良いが200cc位が楽に入る入れ物)に小麦粉を入れる。
    ☆この順序が大切。間違うとだまになる。
    (2)(1)に牛乳を少し入れてかき混ぜる。だまにならないように全部牛乳を入れる。
    (3)(2)にガラスープ(私はyoukiのガラスープ)を小さじ1杯を入れる
    (4)フライパンにサラダ油を引いて熱してから、弱火にして、玉ねぎを入れる。
    ☆少しだけスライスしたものを残して置いて、みじん切りの玉ねぎだけ先に炒めた方が良い。
    (5)鶏肉と他の具材を入れて、かき混ぜる。
    (6)そんなに炒めなくても良い。具材は最後に中まで火が通る。
    (7)マカロニは別に茹でて、水を切って入れる。
    (8)フライパンに(1)(2)(3)で作ったスープを入れる。かき混ぜる。
    (9)グラタン容器に盛ってから、上に粉チーズをまんべんなくかける。
    (10)ビストロのグラタンにメモリを合わせて、出来上がるまで待つ。

 出来上がれば、食べるだけ、器が熱いので気を付けてください。味付けはごくあっさりしています。好みによりガラスープの素や塩コショウで調整して下さい。
 
 さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。

 
徒然草 第百七十一段 〔原文〕

 貝をおほふ人の、わが前なるをばおきて、よそを見渡して、人の袖の陰、膝の下まで目をくばる間に、前なるをば人に掩はれぬ。よく掩ふ人は、よそまでわりなく取るとは見えずして、近きばかりを掩ふやうなれど、多く掩ふなり。棊盤のすみに石を立てて彈くに、むかひなる石をまもりて彈くは、当たらず。わが手もとをよく見て、こゝなる聖目ひじりめをすぐに彈けば、立てたる石必ず当たる。

 萬のこと、外に向きて求むべからず。たゞここもとを正しくすべし。清献公が言葉に、「好事を行じて、前程を問ふことなかれ」といへり。世を保たむ道もかくや侍らん。内を愼まず、輕く、ほしきまゝにしてみだりなれば、遠國必ずそむく時、始めてはかりごとをもとむ。「風に當り、濕に臥して、病を神靈に訴ふるは、愚かなる人なり」と醫書にいへるが如し。目の前なる人の愁へをやめ、惠みを施し、道を正しくせば、その化 遠く流れむことを知らざるなり。禹の行きて三苗を征せしも、いくさをかへして、徳を布くには如かざりき。

 

 

『現代文』

『貝を合わせる遊びをする人が、自分の前の貝を注意しないで、よそに注意して、人の袖の陰や膝の下にまで目を配っている間に、自分の前にあるのを人に合わされてしまう。よく貝を合わせる人は、よそまで分別なく取るとは見えず、近くのものばかりを合わせているように見えるが、結果は多く合わせている。碁盤の隅に石を立てて弾く時に、向かい側を狙って弾くと当たらない。自分の手元をよく見て、聖目を合わせて弾くと立てた石に必ず当たる。

 色々な事は、自分の遠くにあるものを標的にしてはいけない。ただ身近にある事を正しくするべきである。清献公の言葉に「好事を行じて、前程を問ふことなかれ」と言うのがある。世の中を治めるのもこのようなものである。足元に配慮しないで、軽く見、欲望のままにして乱れれば、遠い国が反乱を起こして、初めてその対策を考える事になる。

「風に当たり、湿に臥して、病を神霊に訴えるは、愚かなる人なり」と医学書に書いてある通りである。目の前の人の愁いを取り除き、恵みを施し、道を正しくすれば、その影響が 遠くにまで浸透していく事を知らないのである。禹が三苗を制服しようと出撃したが、軍を退却させて、国内の政治を良くすると、三苗が降伏したと言う。徳治政治に勝るものは無い。』

【参照】
:中国古代の伝説上の聖王。儒教の聖人の一人。姓は姒。鯀こんの子。治水に功績があり、舜しゆんから禅譲によって帝位を受け、夏王朝をたてたという。夏伯。夏禹。大禹。
(出典:大辞林第三版 三省堂.)
三苗:古代中国で、現在の湖南・湖北・江西地方にいた異民族。漢民族の支配に対してしばしば反乱を起こした。苗族。
(出典:デジタル大辞泉 小学館.)

 

 

但行好事 莫問前程こうじをおこないてぜんていをとうなかれ

 この言葉は、清献公と言う中国の政治家の言葉ですが、漢文で書くと但行好事 莫問前程こうじをおこないてぜんていをとうなかれとなると思います。

 意味はここに書かれてあるように、「目の前にある良い事をして、その見返りを考えない」と言う意味だと解釈しています。

 現在でも、「お金は後からついてくる」と言いますが、私は、そんな事を考えている暇があれば、目の前の事を一生懸命やる事の方が面白いと思っています。

 結果としては、一生懸命に物事に対処するのですから、最終的にはその成果は現れるでしょう。原因と結果の関係です。実に理論的です。

 しかし、なかなか結果が得られないのが世の中です。そんな時には、いつかは実を結ぶと考える気持ちは分かります。

 そうはいかないのが現実です。だから、私は今一生懸命にする事に喜びを感じ、今を終結したいと考えています。もし、仮にその結果があるとしても、それは『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』と偶然を喜べば良いのではないでしょうか。

 ここでも、兼好法師の引用は、あまりにも筋違いでピンと来ませんが、当時はこういう引用で通じたと思う事にします。

 よく似ていますが、引き合いに出した事から解決しましょう。

 まず、『貝をおほふ』と言うのは貝合わせの事だと思います。今では、カルタ取りが一番イメージしやすいと思います。

 この場合には、まず手元にある札を取っていくのが良いと、この段では言っていますが、実際には、「確実に取る」事が大切であって、相手の手元にあるものにも注意しなければ勝つ事ができないでしょう。ただ注意散漫にならないようにする事が勝利を導きます。

 つぎの例は、碁盤の隅に碁石を置いて、これに碁石を反対側から当てると言うものでしょう。この時聖目ひじりめと言う言葉が出てきますが、現在ではこれを聖目せいもくと言っているようです。碁盤にある小さな九つの黒い点を言います。

 私が一番イメージしやすいのは、ボーリングです。ボーリングでは、直接ピンを見ないで、近くにある七つの小さな三画の印を狙います。これをスパットといいます。

 これも、遠くを見ずに近くを見るのですが、いわゆるライフルなんかについている照準器に当たります。

 この事をもって、政治や医療、あるいは戦略にまで話を拡大しても、説得力に欠けるものになります。

 確かに政治に関して言えば、国ですから、内政が大切なのはもとよりです。しかし、現在のような国際社会では、内政も外政も共に大切ですから、内政がしっかりしていれば良いと言う分けでもなさそうです。

 特に内政を良くすれば、外敵が出来ない事はありません。それだけ政治も当時と比べれば、軍事力も全く違いますし、情報量も全く違うと言って良いでしょう。内政外政のバランスを保たなくては国を維持していく事も難しい時代です。

 『風に當り、濕に臥して、病を神靈に訴ふるは、愚かなる人なり』と言うのは、 健康を損なうような生活をし、病気になってから、神頼みするのは愚の骨頂であると言っているのですから、解らなくもないのですが、これを、近くに目標を置いて遠くの石に当てるのと、一緒に考えると言うのはどうでしょうか。

 この文章も細かく区切って見ると、それぞれに役立つ言葉だと思いますが、これだけ表面上同じように思えても、その根拠に違いがあるものを、繋がりのあるように並べてしまうと、支離滅裂としか言いようがありません。

 それとも、私が読解力に欠けるのでしょうか。