お習字から書道へ Section 65

水分補給を忘れずに!

 って、自分に言い聞かせています。65歳を過ぎてから、何度か熱中症らしき症状になりました。

 去年から、水分補給には十分注意しています。みなさんも、気を付けてください。辛いですよ!!

 で、5月中旬に、南部鉄瓶を買いました。

 テレビで、藤井フミヤ氏(元チェッカーズ)が鉄瓶で沸かしたコーヒーが美味しいと言っているのを、又聞きしたのですが、直ぐに家にある鉄瓶を沸かしました。

 なぜだか、ガス台がびしょびしょです。2日ほど、分からずに沸かしていたのですが、底に亀裂が入っているのに気が付きました。

 早速、楽天で値段が手ごろな鉄瓶を注文しました。

 すでに、2ヵ月も経ったのですね。これが、良い。絶賛!

 それまで、コーヒーを一日2杯飲むと、胃がもたれていました。

 ところが、なんと、4杯飲んでも大丈夫。で、コーヒーがまろやか。もう無くてはならない必需品になりました。

 もう一つ期待している事があります。何年か前から鉄分が少ないのか、右手の親指の爪が、反り返るようになっています。

 しかし、鉄瓶の水を飲んで2ヵ月にして、少し改善されているのです。もしかしたら、鉄瓶効果かも知れません。まだ完全に元通りとまでは行きませんが、もしかしたら、と内心期待しています。

 それはともかく、水分補給に飲む水として、コーヒーに使った残りの水は、居間に置いて、気が付けば飲んでいます。

 コーヒーでは水分補給にならないらしいですから。

 経口補水液も自分で作り飲んでいましたし、最近は炭酸水を購入していました。しかし、この水は、捻るとジャーの大阪市の水、今までよりも安く飲むことができます。「捻るとジャー」って、古すぎました?

 小学生が熱中症で亡くなったと、昨日のニュースで知りました。幼い子が命を亡くすニュースは聞くに堪えません

  時代に合わせた教育環境も考えないといけませんね。   

 道場で毎日練習している生徒も十分体力に合わせて、その日の体調に気をつけ、水分補給をしてください。

 熱中症ではないですが、昨日女優の生田悦子さんが亡くなったと知りました。同い年の人が次から次へと亡くなっていきます。ご冥福をお祈りいたします。

 私も最後まで健康で、只管ひたすら道を歩みたいと思っています。

 今朝も、森鴎外に少しでも近づくため、文字を選んで書く事にします。

 と、その前に、「童蒙入学門」を国立国会図書館でインターネット公開されていましたので、原文を私が書写したものを掲載しておきます。

これは、1頁と2頁の一行目を書いたものです。これだけ書くだけでも、結構集中力がいりました。
 僅か7歳で17頁を書いたと言うのですから、その量だけでも凄い事です。
 この文章の後ろから三行目の真ん中あたりにある「国」と言う字ですが、くにがまえの中が、森鴎外の物と違います。原文がこのようになっていましたので、あえてそのまま書きました。くにがまえの中が「八」の下に「土」となっていました。

 さて、『楷行草筆順・字体字典』(江守賢治著)から、上手く書けそうな文字と、難しそうだな、と思う文字の二種類の文字を選ぶようにしました。

 前回は、「ほこづくり」「ぎょうがまえ」を取り上げました。
 文字は、「成」「我」「戦」、「術」「街」「衛」を楷書で、「我」「戦」「術」「街」「衛」を書写体で書きました。書きました。

 部首(一般的な呼称)から常用漢字を選んで書いてきましたが、今回で東京書道教育会に記載の部分は最後となりました。そして今日は最後の「もんがまえ」を取り上げました。

 文字は、「閉」「聞」「闘」を楷書で、「開」を書写体で書きました。

 書いて、眺めて、自分で添削、講評してみる事も一つの稽古。

 

 何とも、下手くそな字です。書いている時は、さほど気にならなかったのですが、ここに掲載すると全く字になっていません。森鴎外の字を見たからでしょうか。

 

 「開」は、何となくこじんまりと可もなく不可もなくという出来です。

 「もんがまえ」が難しいのでしょう。

 

 
 「闘」は、あまりの不出来に、言葉もありません。

 ポイントは抑えたはずですが、上手く書けません。縦画が二つの文字は書きにくいので、練習する必要があります。

 上手く書けませんでしたが、ポイントを押さえておきましょう。

 まず、縦画の左より右を長くしています。上の横画は右上がりに一直線上に配置しました。「日」の最後の横画は、左右揃えずに、左側が右上がりを強くして、右側の横画は、ほとんど水平にしています。
 これで、中の空間が幾分広く使えると思っています。

 一口メモ 

 「書道技法講座〈楷書〉九成宮醴泉銘」(余雪曼著)が、「結体三十六法」と「結構八十四法」を基に九成宮碑文の特殊な結構を参酌して四十四に書き表したものを紹介します。
 今回は、その17回目で、余雪曼氏が書いた結構四十四の最終です。
 【ここで書いてある文字は、九成宮醴泉銘を私が臨書したものです。赤い線は。『書道技法講座〈楷書〉九成宮醴泉銘』を参考に入れています。】
  
(37) 斜法
 この二つの文字の事を、ここでは、傾いた文字と言っています。
 特に「力」は、通常書く文字より傾いて見えます。これも、九成宮醴泉銘の特徴かも知れません。
 このように傾いた文字の書き方として、ここでは、中心の見つけ方を重要視しています。
 一般的に中心と重心は違いますが、まず中心を定めて、文字の太さなどを考慮して重心を決めます。
 傾いたまま、安定感のある文字にしなければなりません。
 ここで大切な事は、傾きを直さない事です。 

 

(38) 正法
 「斜法」とは逆に、この「王」や「正」と言う文字は、初めから左右が対象に近く、安定していますが、このような文字の場合は、少し工夫して変化を加えなくてはなりません。
 でなければ、毛筆としての味わいがなくなり、幾何学模様になってしまいます。

 

 

(39) 大法
 前回にも、画数の多い文字がありましたが、この場合も、画数の多い文字の書き方です。
 普通に書いても、大きくなってしまいますので、大きく見せないような工夫が必要です。
 その為には、線の太さに変化を付けて、空白を文字の中に入れる事がポイントだと思います。

 

(40) 小法
 「日」「工」は、「大法」の逆で、画数が少ない文字の場合です。
 画数が少ない場合は、他の文字と同じ調子で書くと、小さくなってしまいがちです。
 こういう場合は、「大法」と同じように線の太さに工夫します。「大法」とは反対に、線を太くして、文字が小さくなってしまわないようにする必要があります。

 

(41) 向法
 偏と旁が向かい合うように、角度や曲がりに変化をつけて、文字がバラバラにならないようにします。
 「竭」と言う文字を、向かい合うようにイメージするのは、私には難しく感じています。

 何度も書いていますが、主観の問題でしょう。

 

 

(42) 背法
 この「非」と「北」を、偏と旁が背を向けていると感じなければ、この「背法」も役に立ちません。
 説明では、『左側の筆画が右に向かって連絡するようにすると、気脈が貫通してばらばらの感じがなくなる。』とあります。

 この説明の『気脈が貫通して』という意味を理解しなければ、なりませんが、要するに左の縦画に左から右にはねがありますが、最後のはねを右側の一画目に連続するように、筆を運ぶと言う事だと理解しています。

 

(43) 長法
 このような、長い文字は、長く書くと調和が取れるので、潰さないようにします。

 しかし、長すぎるのも良くないので、上下に空間をつくるように工夫します。

 

(44) 短法
 縦に短い扁平の文字を、縦に長く書くと良くありません。

 しかし、扁平に見えない工夫が必要になります。

 そのために、左右に少し空間を開けるよう説明があります。

 これも「四」は、理解できますが、「西」は、私にはどの部分を言っているのか、俄かに納得する事ができません。

 

【参考文献】
・青山杉雨・村上三島(1976-1978)『入門毎日書道講座1』毎日書道講座刊行委員会.
・高塚竹堂(1967-1982)『書道三体字典』株式会社野ばら社.
・関根薫園(1998)『はじめての書道楷書』株式会社岩崎芸術社.
・江守賢治(1995-2016)『硬筆毛筆書写検定 理論問題のすべて』株師会社日本習字普及協会.
江守賢治(1981-1990)『常用漢字など二千五百字、楷行草総覧』日本放送出版協会.
・江守賢治(2000)『楷行草筆順・字体字典』株式会社三省堂.
・余雪曼(1968-1990)『書道技法講座〈楷書〉九成宮醴泉銘』株式会社二玄社.
・續木湖山(1970)『毛筆書写事典』教育出版株式会社.