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文武両道のために・・・・『徒然草』を読んで見る。【197】

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 今日の文字は『先払さきばらい』です。書体は草書です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第百九十六段』を読んで見て、感じた文字です。

原文 現代文を見る 先払

 

☆『過剰な自慢、こき下ろし、敵対心…職場の「困った人」3つの対処法』
(舟木彩乃 2019/02/07 06:00)

「純粋な親切心から伝えたはずなのに敵意を持った言葉として捉えられた、きちんと説明したはずなのに「え!そこですか?」というところにこだわられた…など、まともな会話が通じない「困った人」があなたの職場にもいませんか。そんな「困った人」への対処法を解説します。(ストレス・マネジメント研究者 舟木彩乃)
—–中略—–

◎ケース1:持田さん(仮名):50代女性で専業主婦

 持田さんは、とても控えめな印象を与える方です。もともと大手企業で一般事務職に就いていましたが結婚を機に退職、ブランクは20年以上ありますが、また仕事をしたいと思っています。

「仕事に復帰したい」と思うようになったのは、友人からある会合の司会をお願いされて引き受けたところ、自分の存在価値が実感できたことがきっかけだそうです。

 しかし、持田さんが仕事を再開することについて夫が賛成してくれない、というのが相談内容でした。

 私は、持田さんが仕事に復帰したいという気持ちを大事にしながらも、そのことが原因で夫婦関係がこじれないようにするにはどうしたらいいか、話し合っていく必要があると思いました。

 しかし、このテーマで話を進めていくと、おとなしい印象であった持田さんがイライラしだし「カウンセラーさんは今まで、いろいろな人とお話ししているはずですよね?私と話していて、他の人とは違う“なにか”に気がつきませんか?」と、やや強い口調で言ってきました。

 特段、持田さんの“何か”に気づくこともなかった私は、「それは何か教えていただけますか?」と返しました。

 持田さんは、せきを切ったように「学生時代の就職活動では有名テレビ局のアナウンサーの最終試験まで残っていた」という類いの話をし始め、「私は、理路整然と人にものを伝える才能や技術があるわけですが、今まで話していてそれに気がつかなかったですか?」とかなり強い口調で私に言ってきたのです。

 持田さんが私に伝えたかった一番の内容は「自分は見ての通り、人に物事を伝える技術や才能がある。だから人前で話す仕事が向いている」ということでした。

 持田さんは、いくら話をしても自分の“技術や才能”に気づかず、称賛もしなかった私にいら立っていたのです。

 カウンセリングにくる方の中には、持田さんのように、相談するというより他人から称賛や承認を得るために来た、という人もいるのです。
—–中略—–
 しかし、両者には共通して「自分は称賛されるべき特別な人である」という思いがあります。その共通の思いを掘り下げていくと、そこには「強い劣等感」が潜んでいます。

 そのため、彼らは他人からの評価には非常に敏感です。
—–後略」

 ケースは2例挙げられていましたが、1例だけでも面白いので、取り上げて見ました。

 この記事では対処方法も書かれてありますが、気になる人は【DIAMOND Online 舟木彩乃 2019/02/07 06:00】で消されていなければ見れます。

 ここで面白いと思ったのは、「自分は称賛されるべき特別な人である」と言う部分です。

 特に相談者が褒めてもらいために、相談されたのでは、受ける方は、困ってしまうでしょうね。しかし、相談する人の大半は、答えを求めているのではなく、聞いてもらうだけで良いみたいです。と、何かに書かれてありました。 
 
 さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。

 
徒然草 第百九十六段 〔原文〕

  東大寺の神輿しんよ、東寺の若宮より歸座のとき、源氏の公卿參られけるに、この殿、大將にて、先を追はれけるを、土御門相國、「社頭にて警蹕けいひついかゞはべるべからん」と申されければ、「隨身のふるまひは、兵仗の家が知る事に候。」とばかり答へ給ひけり。

 さて、後に仰せられけるは、「この相國、『北山抄』を見て、西宮せいきうの説をこそ知られざりけれ。眷属の惡鬼・惡神を恐るゝゆゑに、神社にて、殊に先を追ふべき理あり」とぞ仰せられける。

 
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『現代文』

 『東大寺の神輿みこしが、東寺の若宮から戻る時、源氏の公卿が参られて、この殿(源通兼)が大将で、先払いをした事を、土御門相国が、「神社の前で警蹕けいひつするとは如何なものか」と言われたので、「従者の振る舞いは、武装した護衛兵が知っている事でございます」とだけ答えられた。
 
 さて、後に次のように仰せられた。「この相国は、『北山抄』を見て、西宮せいきうの説を知らなかったのだ。八幡宮一族・家来の悪鬼・悪神を恐れるゆえに、神社では、殊更先払いをする理がある」と言われた。』

 

 

『先払』

 行事で行われる所作は、知らない物から見れば特殊な物で、そういうものだと思えるのですが、少し知っていると、あれは違う、これは違うと、横やりを入れたくなるのでしょう。

 こういう事を知っている人は、自分が一番知っていると信じて疑わないのかも知れません。気持ちはよく分かります。しかし、それぞれが信じている所作もある事は理解すべきだと思います。

 ただ、昔の事ですが、友人といっしょにお寺にお参りした時に、横で大きな柏手でを打たれた時には、流石にそれは違うだろうと言ってしまいました。しかし、これも私の常識として知っているだけで、他では違うのかも知れません。

 ここで言われている『先』と言うのは、『「先追ひ」「先払ひ」の略。先払い。貴人が往来を通るときに、前方の通行人などを追い払い、警護すること。また、その人。』(出典:学研全訳古語辞典 学研.)とありますから、時代劇で見られるような、自ら土下座をして道を開けるような風習は無かったのかと思いました。

 時代ごとに権力者がかわり、仕来りや風習もその時々で変化してきました。

 しかし、警護される人が必ずいました。何かあるのではなく、何かあれば困るから警護と言う体制が必要になります。私は警備会社に勤務していたので、ある程度警備の知識はあると思います。

 実際に東京で支社長をしている時には、皇宮警察と民間の警備会社と協力して、皇后陛下の警備をした事がありました。

 その時は、『先払い』と言うより、先に計画をたてて、皇后陛下の通られる道を予め一般の人が入らないようにした事を覚えています。

 2020年には、東京でオリンピックが開催されますが、警備に関して言えば、警察・民間警備会社共に大変な準備と人の教育が必要と思われます。

 『先払い』も国際的になり、国賓も見えられるでしょうし、反対に国際的なテロの標的にもなりかねません。大変な世の中になったものです。 

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