今日の文字は『富』です。書体は行書です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第二百十七段』を読んで見て、感じた文字です。
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富
☆『癒やし財団解散「受け入れられない」 国連で韓国を批判』
(2019/02/27 08:29)
「ジュネーブで行われている国連人権理事会の定例会合で26日、辻清人外務政務官が演説し、2015年の日韓合意に基づき元慰安婦や遺族への支援事業を行った「和解・癒やし財団」を韓国政府が解散することは「到底受け入れられない」と批判した。
人権理事会では前日、韓国の康京和(カンギョンファ)外相が、これまでの慰安婦問題の取り組みは「被害者中心のアプローチが大きく欠けていた」などと述べた。辻氏は、康氏の発言があったため、「残念ながら、この問題を取り上げなければならない」と切り出し、日韓合意の履行を強く求める日本の立場を説明した。日韓が国連の場で、慰安婦問題をめぐって応酬することになった。(ウィーン=吉武祐)」
韓国の政治の手法は、明らかに日本と言う国を敵対視する事で、北朝鮮と一体になれると思っているように思います。しかし、この米朝の会談の進み方によっては、韓国にとっては別の結果が待っているかも知れません。
それにしても、日本の若者の中には、「なぜ日本は謝らないのか」と言うようなコメントをしている人がいる事に驚きました。
それだけ、外交や政治に無関心なのでしょう。これまで、日本は有形無形の謝罪を繰り返した結果があっても、韓国の首脳に、全く事実とは違う事を報道され、それを真に受ける日本の国民がいる事も事実です。
言葉や報道と言うものは、それだけ人の心を動かしてしまうのでしょう。自分で情報の取捨選択ができない人が、日本にはまだまだいるのでしょうね。
1980年代から情報化時代と言われてすでに40年近く経ちました。それに見合った教育を強化する必要がありそうです。
さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。
徒然草 第二百十七段 〔原文〕
ある大福長者の曰く、「人は萬をさしおきて、一向に徳をつくべきなり。貧しくては生けるかひなし。富めるのみを人とす。徳をつかむと思はば、すべからくまづその心づかひを修行すべし。その心といふは、他の事にあらず。人間常住の思ひに住して、假にも無常を觀ずる事なかれ。これ第一の用心なり。
次に、萬事の用をかなふべからず。人の世にある、自他につけて所願無量なり。欲に從ひて志を遂げむと思はば、百萬の錢ありといふとも、しばらくも住すべからず。所願は止むときなし。財は盡くる期あり。かぎりある財をもちて、かぎりなき願ひに從ふこと、得べからず。所願心に兆すことあらば、われを亡すべき惡念きたれりと、かたく愼みおそれて、小用をもなすべからず。
次に、錢を奴の如くしてつかひ用ゐるものと知らば、長く貧苦を免るべからず。君の如く神のごとくおそれ尊みて、從へ用ゐることなかれ。
次に、恥にのぞむといふとも、怒り怨むる事なかれ。
次に、正直にして、約をかたくすべし。この義を守りて利をもとめむ人は、富の來ること、火の乾けるに就き、水の下れるに從ふが如くなるべし。錢つもりて盡きざるときは、宴飮聲色を事とせず、居所をかざらず、所願を成ぜざれども、心とこしなへに安く樂し」と申しき。
そもそも人は、所願を成ぜむがために財をもとむ。錢を財とする事は、願ひをかなふるが故なり。所願あれどもかなへず、錢あれども用ゐざらんは、全く貧者とおなじ。何をか樂しびとせん。このおきては、たゞ人間の望みを絶ちて、貧を憂ふべからずと聞えたり。
欲をなして樂しびとせんよりは、しかじ、財なからむには。癰・疽を病む者、水に洗ひて樂しびとせむよりは、病まざらむには如かじ。こゝに至りては、貧富分くところなし。究竟は理即にひとし。大欲は無欲に似たり。