小学校三年生で習う、200字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
131.[定][テイ][ジョウ][さだ-める][さだ-まる][さだ-か][画数:8画][部首:宀]
『生者必滅 会者定離』
この言葉は、平家物語に出てきますが、仏教の経典に由来しています。例によって平家物語は読んでいませんが、冒頭の部分だけは何故だか知っています。しかし、平家物語の冒頭には、「生者必滅」ではなく、「盛者必衰の理をあらはす」であったように思います。
『平家物語』巻十維盛入水には、「生者必滅、会者定離は、憂き世の習ひにて 候ふなり。」と、書かれているそうです。しかし、どちらの言葉も記憶にあります。どこで聞いたのでしょう。
内容は実に当然の事を言っているのですが、つい忘れがちになります。生きている者は必ず死を迎え、会った人は必ず別れる事が世の中の常である事を言っています。
ついつい本質を忘れて日々を暮らしていますが、忘れてはならない言葉でしょう。そして、生きているから出来る事、そしてやりがいのある事をしたいものです。
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132.[庭][テイ][にわ][画数:10画][部首:广]
『三月庭訓』
「庭訓」と言うのは、孔子が子供に言った言葉ですが、難しい事はさておき、この言葉は三日坊主と同じです。
私も三日とは言わないまでも、三か月ほどで投げ出してしまう口です。しかし、「石の上にも三年」と言いますから、手を変え品を変え、興味を持ち続けるようにしています。
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133.[笛][テキ][ふえ][画数:11画][部首:竹]
『笛吹けども踊らず』
〔マタイ福音書一一章〕に書かれてあるそうですから、聖書の言葉ですね。意味としては、「すっかり準備を整えて誘っても、人がそれに応じて動き出さないことのたとえ。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】とあります。
会社などでは、社長がいくら命令しても社員が動いてくれない場合にも使うと思います。
私は、社員がその意思を汲める環境や関係が大切だと思います。要するに、社員が納得して動き出さないと、万が一動いたとしても効果は期待できないでしょう。「俺についてこい」の時代は遠くなったとも言えます。
楷書 |
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134.[鉄][テツ][画数:13画][部首:金]
『寸鉄人を殺す』
「小さな刃物で人を殺す。ごく短い言葉で人の急所をつく。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】
現在では、後者の短い言葉でも、人の人生を狂わせてしまう位の威力があるという事だと思います。
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135.[転][テン][ころ-がる][ころ-げる][ころ-がす][ころ-ぶ][画数:11画][部首:車]
『転がる石には苔が生えぬ』
「A rolling stone gathers no moss」が由来と言われていますが、イギリスとアメリカでは真逆の捉え方をしている事も面白いですね。
イギリスでは職業や住まいを転々と変える人は成功できない、そしてアメリカでは能力をさび付かさない意味で使われています。
私の場合はどっちですかね。
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