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学校で習う漢字三体字典【小学三年生編】Part87

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 小学校三年生で習う、200字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

191.[][ラク][お-ちる][お-とす][画数:12画][部首:艹]

つれば同じ谷川の水』

 この言葉、なかなか含蓄のある言葉です。語源は「雨霰あめあられ雪や氷と隔つらん落つれば同じ谷川の水」と云う和歌らしいのですが。
 学生の頃に、こんな気持ちになった事がありました。

楷書 行書 草書

192.[][リュウ][ ル][なが-れる][なが-す][画数:10画][部首:氵]

『木っ端を拾うて材木をす』

 小さなことに拘っていると、大切な事を見逃してしまう、そんな諺ですね。
 大局が見えない場合も、同じ事が言えると思います。まず何を為すべきか、そして何を為したいのかを肝に銘じておくべきです。
 常に心は動こうとします。泰然自若、物事に動じないような心を持つ必要がありそうです。

楷書 行書 草書

193.[][リョ][たび][画数:10画][部首:方]

『天地は万物のげきりょ

 奥の細道と言えば、松尾芭蕉。その冒頭に「月日は百代はくたい過客かきゃくにして、行きかふ年もまた旅人なり。」と書いています。
 この世の中を宿と呼び、人はその客と考えて、いつまでも留まる事はないと、無常観を表していると思います。
 この奥の細道の冒頭部分は、年月は泊まっては過ぎて行く旅人になぞらえています。
 『天地は万物の逆旅』は、李白の『夫れ天地は万物の逆旅にして、光陰は百代の過各なり。』から引用された物ですが、松尾芭蕉はこの一文を自分の言葉に置き換えたのでしょう。

楷書 行書 草書

194.[][リョウ][画数:6画][部首:一]

刃の剣』

 妻の高校の教師が、法は両刃の剣と言われたとか。
 確かに法律を振りかざすと、自分が傷ついてしまう場合もあります。よく心得て法律を使いたいものです。
 私が法律問題で対立した弁護士さんとのやりとりには、法律を持ち出さない事を信条としていました。

楷書 行書 草書

195.[][リョク][ ロク][みどり][画数:14画][部首:糸]

『柳は緑 花は紅

 最近は品種改良が進み、色々な色の花を見る事ができますが、この言葉の意味は、ごく当たり前の事、物事には自然の理があるという事ですね。
 あるがまま、と言う意味では、私の好きな一句『手に取るな やはり野に置け 蓮華草』が浮かびます。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、小学三年生の文字の191.~195.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【落】艸部(そうぶ)・くさ・くさかんむり・そうこう
  2. 【流】水部(すいぶ)・みず・さんずい・したみず
  3. 【旅】方部(ほうぶ)・ホウ・ほうへん・かたへん
  4. 【両】一部(いちぶ)・イチ
  5. 【緑】糸部(べきぶ)・いと・いとへん

 ・・・・つづく。

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