小学校六年生で習う、191字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
小学校で習う漢字を書いてきました。これまで、續木 湖山先生が編集の毛筆書写事典を手本にして書きましたが、今は江守賢治先生が編集された楷行草、筆順・字体字典を手本に書いています。
理由は見やすさもありますが、五年生までは学年に応じた書体を書かれたと言う事で使わせてもらいました、江守賢治先生の場合は、より書道的な字体に編集されていると思いましたので、そろそろ大人の字体が良いと思い変更しました。
例えば、今までの「きへん」は、縦の棒(2画目)は最後止めて書いていましたが、従来の楷書の書き方は撥ねるのが一般的だと説明されていますので、その書き方に準じています。
56. [困][コン][こま-る][画数:7画][部首:囗]
『禽困覆車』
「窮鼠猫を噛む」と言いますが、同じような意味です。弱い者でも窮地に立たされると、思いもかけない力を発揮すると言う意味です。禽困言うのは困った鳥の事ですね、というか、追い詰められて困っている小鳥が想像できます。この小鳥が車をひっくり返すのですから、それはすごい力です。
「火事場の馬鹿力」とも言いますが、およそ考える事が出来ない力を発揮するようです。山登りをしている人が岩の下敷きになって、その岩を体で支えたと言う話を聞いたような気がします。その他にも怒りによって電車のつり革を引きちぎったとか、昔話では、火事の時にお婆さんがタンスを抱きかかえたとか、実話を上げると枚挙にいとまがないほどです。
人間の潜在能力は、訓練によって100%とは行かないまでも、相当普通の状態とは違った力を出せる事が、科学的にも証明されているようです。ただし、筋肉や骨格が壊されてしまう場合もありますから、注意が必要です。
私は若い頃にかなりスピードがあったと思いますが、下段払いをして、何度か筋肉に断裂が起きた事がありました。
楷書 |
行書 |
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57. [砂][サ][シャ][すな][画数:9画][部首:石]
『砂を噛むよう』
一度や二度は「砂を噛むような思い」をした事があるのではないでしょうか。私はそんな苦々しい思いをした時に感じる言葉です。
しかし、味気ないとか、おもしろみがない、などと自分の趣向と違う場合にも使うようです。
楷書 |
行書 |
草書 |
58. [座][ザ][すわ-る][画数:10画][部首:广]
『立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花』
世の中は広いですから、そんな女性がいると思います。ただし、万人受けするかは疑問です。
私などは、ミス何々と言う人で、美しい女性だと思った事はありません。好みかも知れませんが、やはり、男性でも女性でも、中身が伴わないと美しくはなれないと思っています。
楷書 |
行書 |
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59. [済][サイ][す-む][す-ます][画数:11画][部首:氵]
『借りる八合 済す一升』
今では契約と言うものがありますから、そこに利息の項目があると思います。
しかし、米を借りるのに契約書は交わしません。また僅かのお金、電車賃などは、借りてもそのままになってしまう事が多いと思います。そんな時は、借りている方は、必ず覚えていて、少し上乗せして返すようにした方が双方のためにもなると思います。親しき中にも礼儀ありと言いますから。
楷書 |
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60. [裁][サイ][た-つ][さば-く][画数:12画][部首:衣]
『引決自裁』
何も自殺する事はないとは思います。しかし、自分が原因で起こった事には自分で責任を取るのが尤もな話です。
しかし、部下が起こした不祥事に引責辞任させられるのは、監督責任、任命責任などもありますが、何とも釈然としない思いや、自分の指導不足に忸怩たる思いを感じるかも知れません。
責任を感じるならまだしも、世の中には、何とか責任を逃れ、他に転嫁しようとする人のなんと多い事か。
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