小学校六年生で習う、191字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
小学校で習う漢字を書いてきました。これまで、續木 湖山先生が編集の毛筆書写事典を手本にして書きましたが、今は江守賢治先生が編集された楷行草、筆順・字体字典を手本に書いています。
理由は見やすさもありますが、五年生までは学年に応じた書体を書かれたと言う事で使わせてもらいました、江守賢治先生の場合は、より書道的な字体に編集されていると思いましたので、そろそろ大人の字体が良いと思い変更しました。
例えば、今までの「きへん」は、縦の棒(2画目)は最後止めて書いていましたが、従来の楷書の書き方は撥ねるのが一般的だと説明されていますので、その書き方に準じています。
61. [策][サク][画数:12画][部首:竹]
『策士策に溺れる』
単に物事を達成するための計画とは少しイメージが違います。策と言うのは相手を貶めるための計画であり、戦術、戦略に長けている人の事を策士と言うのでしょう。
その策士が練りに練った策であろうと、机上論に違いはないと思います。そして、現実と計画には色々な点で齟齬が生じると思います。事実は小説より奇なりと言うようにです。
ですから、自信過剰は身の破滅を招くと思います。どこまでも、謙虚であるべきだと思うのです。
楷書 |
行書 |
草書 |
62. [冊][サツ][サク][画数:5画][部首:冂]
『短冊』
「五色の短冊 わたしが書いた」と言うのは、「たなばたさま」と言う七夕の歌の一節です。
書道でも短冊は、課題の一つにあります。
今年の正月には、芭蕉の句を短冊に書きました。
書いてある文字は「誰やらが 形に似たり けさの春」と書いてあります。 また、お正月が近くなりました。今年も何か書いて見たいと思います。
楷書 |
行書 |
草書 |
63. [蚕][サン][かいこ][画数:10画][部首:虫]
『蚕食鯨呑』
自然の摂理、食物連鎖とでも言うのでしょう。ただこの言葉には、弱い者が強大な力で呑み込まれてしまうと言う意味があり、国と国との関係も含まれているようです。
楷書 |
行書 |
草書 |
64. [至][シ][いた-る][画数:6画][部首:至]
『頑陋至愚』
「頑迷固陋」の場合は古い考えに固執するイメージがあり、老醜とでも言えるのですが、『頑陋至愚』の場合は思い込みが激しく、誰から見ても馬鹿に見え、分別のない事を表しているのでしょう。
正しいと言うのは、人により時代により、そして場所にもよりますので、あくまでも謙虚に人の言う事に耳を傾けるべきだと思います。
楷書 |
行書 |
草書 |
65. [私][シ][わたくし][わたし][画数:7画][部首:禾]
『私淑』
直接教えを乞う事ができない場合があります。尊敬していても近づく事もできない場合があると思います。
そんな時には、その人の言動を見て真似をしたり、模範とする事で、実際に学んだ事に近づけるかも知れません。
例えば、既に亡くなった人や、本などで感銘を受けた人などにも、学ぶ気があれば、良い手本になってくれるでしょう。
周りを見れば、実に先生が一杯います。老いては子に従えとも言いますから。
楷書 |
行書 |
草書 |