小学校六年生で習う、191字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
小学校で習う漢字を書いてきました。これまで、續木 湖山先生が編集の毛筆書写事典を手本にして書きましたが、今は江守賢治先生が編集された楷行草、筆順・字体字典を手本に書いています。
理由は見やすさもありますが、五年生までは学年に応じた書体を書かれたと言う事で使わせてもらいました、江守賢治先生の場合は、より書道的な字体に編集されていると思いましたので、そろそろ大人の字体が良いと思い変更しました。
例えば、今までの「きへん」は、縦の棒(2画目)は最後止めて書いていましたが、従来の楷書の書き方は撥ねるのが一般的だと説明されていますので、その書き方に準じています。
126. [暖][ダン][あたた-か][あたた-かい][あたた-まる][あたた-める][画数:13画][部首:日]
『暖簾に腕押し』
暖簾と言う言葉も懐かしく感じるようになりました。昔は一般の家庭でも暖簾はかかっていたような気がします。
ここでは、そんな暖簾を押して見ても手ごたえが無い、馬の耳に念仏とでも言えば良いのでしょうか、そんな意味の言葉です。
会社あるいは何らかの人の集まりでは、必ずそんな人がいたような気がします。
そんなに興味がないのなら参加しなければ良いのに、と思うのですが、本人はいたって積極的に参加しているのかも知れません。
これも圧力を受け流すなら兎も角、その圧力に押されるままに委ねるのもどうかと思います。
楷書 |
行書 |
草書 |
127. [値][チ][ね][あたい][画数:10画][部首:亻]
『価値観』
これほど違う物は無いと、ふと思う時があります。実際には、世の中違う物の集まりなのでしょう。
価値観が違う時に受けるショックが強いので、そんな感情になるのかも知れません。
また、同じだと思う人の価値観が違う事を知った時にも大きな衝撃を受ける事があります。
楷書 |
行書 |
草書 |
128. [宙][チュウ][画数:8画][部首:宀]
『宙返り』
歌舞伎の世界では、とんぼ返りとも言いますが、器械体操の言葉で言えば、前方宙返り、後方宙返り。正式名は知りませんが側宙と言って横に宙返りするもの、後はその宙返りの間に身体を横に回転させる捻りもあります。
現在器械体操の分野では、とても人間ワザとは思えない技術の躍進がみられます。
私も少し器械体操をしていましたが、東京オリンピックの金メダリスト、「鬼に金棒、小野に鉄棒」と異名のあった小野喬さんとアメリカに行った事がありました。ある公園で周りの人が小野喬さんを発見し、急遽床運動の一部を見せる事になり、私も一緒にと小野さんに誘われた事がありました。その時に側宙を教えてもらいました。
その後で小野さんに、流石に空手をやっている人の跳躍力は凄いねと言われたのですが、いやそれは違うでしょ、と言えなかったことが思い出されます。
楷書 |
行書 |
草書 |
129. [忠][チュウ][画数:8画][部首:心]
『忠言 耳に逆らう』
これは「史記」にある言葉ですが、忠告・諫言と言うものは、耳障りの悪いものです。特にその忠言が的を得ていればいるほど、相手の感情を害するのでしょう。
しかし、聞く方は耳障りの悪い言葉ほど、真剣に受け止めた方が良いと思っています。自分の考え、行動が正しいと思う事の障害の方が大きいのが世の常です。
もちろん場合にもよりけりですが、すこし立ち止まって考える事、他の意見を聞き入れられる事も、上に立つ人の条件かも知れません。
楷書 |
行書 |
草書 |
130. [著][チョ][あらわ-す][いちじる-しい][画数:11画][部首:艹]
『沈著痛快』
すこし格調高く表現したい時に、知っていても良さそうな言葉です。
その意味する所は、心が鎮まるような落ち着きを感じられる事です。
芸術や人柄を評して使うと、品を感じてもらえるかも知れません。私は使おうとは思いませんが。
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