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中学校で習う漢字三体字典 Part13

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

61. [][オク][画数:17画][部首:肉]

『用心は病にせよ』

 「備えあれば患いなし」と言いますから、出来れば用心する事に越したことはありません。しかも、用心するのに勇猛である必要はないと思います。
 時々、用心もせずに空威張りをする人がいますが、虚勢を張っても仕方ありません。
 準備万端整えて、抜け落ちが無いか確かめて事に当たる必要があると思います。

楷書 行書 草書

62. [][おそれ][画数:13画][部首:虍]

之誉ふぐのほまれ

 これは、謙遜して使う言葉です。「いやいや偶然ですよ」とか、「運が良かっただけですよ」などと言うと、「之誉ふぐのほまれ」になります。
 しかし、運も実力といいますから、本当に偶然つかんだ幸運も実力かも知れません。ただ、だからと言って威張るのはどうかと思います。
 謙虚にしていると、次の幸運に恵まれるかも知れません。内心は悦に入ってるかも知れませんが。

楷書 行書 草書

63. [][オツ][画数:1画][部首:乙]

甲論こうろんおつばく

 議論と言うのは、互いの主張がぶつかり合う事ですから、当然この言葉のように、甲が言う事に、乙が反論してなかなか収拾がつかない場合もあります。
 ただ、双方に相手の言う事を聞く度量があれば、自分の主張をある程度妥協するかも知れません。
 議論するのであれば、なぜ議論をしているのか、議論の結果何を生みたいのか、そんな事を考えれば、議論する価値もでてくるように思います。
 自分の意見だけを主張するのは、議論とは言えないと思っています。
 議論をするなら、ののしり合いにならないよう、お互い注意しましょう。

楷書 行書 草書

64. [][おれ][画数:10画][部首:人]

は言わぬがわれ言うな』

 この「われ」は、河内弁と同じで「あなた」の事だそうです。そして、言った本人は「われ」である事を認識してから、この言葉を理解しないと、ちょっと理解に苦しみます。これも、読解力のなさかも知れません。
 「ここだけの話やけどな」と言った人が「われ」です。そして、聞いた人が「俺」。聞いた人が、「自分は人に言わないけれど、貴方も人に言うんじゃないよ」と言う会話になります。
 だいたい、二人の関係が本当に秘密を共有すべき人なのかどうかによりますね。多分「われ」と言われた人は、誰にでも簡単に噂話をする人かも知れません。

楷書 行書 草書

65. [][おろ-す][おろし][画数:9画][部首:卩]

売市場』

 随分昔の事ですが、ほんの数か月、大阪の中央卸売市場でアルバイトをした事がありました。もちろん生活のためです。
 昼までに仕事が終わるので、それから印刷の会社をし、夜は道場に行きました。いま振り返ると、随分過酷な仕事で、寝る暇もないほどで、長くは続きませんでした。
 しかし、その僅かな期間で、学ぶべきことは一杯あったと思っています。今ではとても有意義な時間だったと思っています。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の61.~65.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【臆】二部(にぶ)・ニ
  2. 【虞】虍部(こぶ)・とらかんむり・とらがしら
  3. 【乙】乙部(おつぶ)・オツ・おつにょう・つりばり
  4. 【俺】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  5. 【卸】卩部(せつぶ)・ふしづくり・まげわりふ・わりふ

 ・・・・つづく。

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