中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
131. [缶][カン][画数:6画][部首:缶]
『大きい薬缶は沸きが遅い』
この言葉の意味よりも、「薬缶」に驚きました。この歳になるまで、「やかん」と言う漢字を知りませんでした。
本当に勉強になります。
で、意味はと言うと、大器晩成がピッタリですね。確かに大きなヤカンに水をたっぷり入れて火にかけても、湧くのに大分時間がかかります。
大きくはありませんが、私が毎日沸かしている鉄瓶は5分で丁度沸騰します。これでコーヒーを入れます。
まったく話がそれてしまいました。
こんな事では、いつまで経っても大成はできませんな。
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132. [肝][カン][きも][画数:7画][部首:肉]
『肺肝を砕く』
昔は、心が肺と肝臓の奥に潜むと考えられていたのかも知れません。今でも表現としては、胸を押さえて、心の痛みを表します。
その心を砕くのですから、相当の苦労が考えられます。苦心惨憺の四字熟語に匹敵するのでしょう。
今では誰にも通用しない言葉ですが「しんねんこんねん」と母は言っていました。
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133. [冠][カン][かんむり][画数:9画][部首:冖]
『沐猴にして冠す』
沐猴が解りません。で調べて見ました。サルの類だという事です。サルが愚かな者とは思いませんが、この諺では、サルを愚かな者の代表のように言っています。
そのサルが冠を被っている様子を想像して、いくら外見を着飾っても中身がサルではどうしようもないという事でしょうね。
確かに、現在でも高い洋服を着て威張っている人でも、中身が伴わないと、返って人から不評を買う事になります。
馬子にも衣装とは言いますが、やはり中身が大切だと思います。
ただ、その場に合わせた外見は、他人の為にも必要な礼儀だと思います。
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134. [陥][カン][おちい-る][おとしい-れる][画数:10画][部首:阜]
『排斥擠陥』
世の中で、悪魔の証明と言われている言葉があります。自分が罪を犯しているのを証明する事は、その事実が明らかであれば、簡単な事です。しかし、自分が罪を犯していないことを証明しようとすると、不可能に近い場合もあります。
そんな罪を、悪意を持って他人から着せられたらと思うと、死んでも死にきれないと思うでしょう。
世の中には、冤罪と言われるような罪を着せられている人もいるのかも知れません。そんな言葉がこの排斥擠陥と言う四文字熟語に表されています。
大概の場合は、警察権力の誤った取り調べや操作ミスなどとは思いますが、人によってその罪に陥れられる場合もあると思います。
最近よく聞くのは、女子高校生による痴漢被害などですが、本当なら証明するのはいたって難しいでしょうね。
困った世の中になったものだと思います。
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135. [乾][カン][かわ-く][かわ-かす][画数:11画][部首:乙]
『乾坤一擲』
この言葉は間違って使っている人がいると思います。辞書にも間違って読めるような書き方をしている物があります。
出典の「誰か君主に勧めて馬首を回らし、真に一擲を成して乾坤を賭せん」【韓愈「鴻溝を過ぐ」】から考えると、あくまでも、運を天に任せるような、サイコロを一度振るような、一か八かの勝負を掛ける事だと思うのですが、大勝負の部分をクローズアップすると、一か八かが消えてしまいます。そして、「運命をかけて大勝負をすること。」【出典:大辞泉 小学館.】だけを見ると、間違った解釈をしてしまうと思います。
あくまでも、計画性も無く、あるいは切羽詰まった状態で、それしか取る方法がない場合に当たるのではないかと、私は思うのですが。
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