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中学校で習う漢字三体字典 Part34

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

166. [][キ][すで-に][画数:10画][部首:无]

得権益』

 一度手にした物は無くしたくないと思うのは、非常に理解しやすい心境です。
 個人の所有物ならそれも致し方ないと思うのですが、ある時に社会が必要と思い、そのために出来た社会的な集団が獲得した、権利とそれに付随する利益は、その必要が無くなった時に解消されるのが当たり前だと思います。
 しかし、その社会的な集団で働く人たちは、その職を追われる事になりますから、いわゆる食い扶持を無くしてしまいます。
 今社会的な集団と書きましたが、天下りや官僚制度、NHKの受信料、原子力発電などもそんな気がします。
 まず、そこで働く人たちの働き先を確保してから、この社会的な集団を解消するのが良いと思います。もちろんこれは天下り先ではありません。

楷書 行書 草書

167. [][キ][う-える][画数:10画][部首:食]

ききんは海から』

 江戸四大飢饉として知られる、寛永の大飢饉・享保の大飢饉・天明の大飢饉・天保の大飢饉がありました。
 ただこの場合は、海から始まったかどうかは疑問です。
 大概は気候の変動など、特に日本の場合は火山国ですから、火山の噴火などもその要因の一つです。もちろん戦争なども原因になる場合がありました。
 その中でも政治の堕落で起きた飢饉などもありますので、これは防ぎようがあるようです。
 海の資源の減少で飢饉が起こる場合も、当然島国の日本ですから考えられたのでしょう。現在でも漁獲量が少ないと、一気に価格が高騰します。これも一つには自然の環境の変化が大きな原因になっています。
 何度もそんな経験を、世界中がしているのですから、何とか回避できるのではないかと思っています。

楷書 行書 草書

168. [][キ][おに][画数:10画][部首:鬼]

霍乱かくらん

 私は間違って覚えていました。「鬼の攪乱」だと思っていました。これはハッキリ間違いと書いてあります。
 私と同じ間違いをしている人も、いるのではないでしょうか。
 さて、霍乱かくらんと言うのは辞書〈大辞林第三版〉によると、日射病・暑気あたりともいうと書かれています。今では、熱中症のようなものでしょう。
 ただ日常使われるのは、普段鬼のように強い人が病気になって臥せっている場合に使いますね。まあ人間ですから、風邪もひきますよ。という私などは年がら年中風邪をひいています。鬼ではない証拠です。

楷書 行書 草書

169. [][キ][かめ][画数:11画][部首:龜]

『雁が飛べば石も地団駄』

 雁と石亀は違うのですが、当の本人は気が付かないのでしょう。雁が飛べるからと、石亀が飛ぼうと思っても飛べません。そういえば、ガメラは亀なのに飛んでいました。
 ガメラと言っても知らない人がいるかも知れません。特撮映画『大怪獣ガメラ』に登場してくる架空の怪獣の名前です。
 ガメラだと、地団駄踏む前に飛んで行って、雁をあっさりやっつけていたでしょう。
 話がまったく違う方に飛んで行ってしまいましたが、この諺は、自分が出来ない事をしようと思ってもだめだという事だと思います。
 何でも挑戦すれば出来ると思うのはやはり違うと思った方が良いと思います。人にはそれぞれ向き不向きがあり、適材適所と言う事もあります。
 たとえ出来たとしても、もっと自分に向いた事に興味を持った方が、楽だし成功する確率も上がると思います。

楷書 行書 草書

170. [][キ][いく][画数:12画][部首:幺]

何学に王道なし』

 これは確かユークリッドと言う幾何学者が王様に答えた言葉だったと思います。
 何も学問に限らず、安易な方法で獲得しようと思うのは虫が良すぎます。
 そして、例え簡単な方法で得たとしても、積み重ね、苦労して得たものとは、自ずと違いが出てくるものだと思います。
 空手道でもやはり黙々と継続している人が、極地を見る事ができるようになっていると思います。道とはそんなものだと痛感しています。
 時には簡単な方法を模索してもみました。しかしそんな方法は今のところ見つかっていません。
 ただ徒労に終わらないよう、道を間違えない事です。と、ちょっと上から目線の言葉でした。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の166.~170.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【既】无部(むぶ)・なし・ブ・むにょう・すでのつくり
  2. 【飢】食部(しょくぶ)・ショク・しょくへん
  3. 【鬼】鬼部(きぶ)・おに・きにょう
  4. 【亀】亀部(きぶ)・かめ
  5. 【幾】幺部(ようぶ)・ヨウ・いとがしら

 ・・・・つづく。

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