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中学校で習う漢字三体字典 Part37

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

181. [][ギ][たわむ-れる][画数:15画][部首:戈]

矮子看わいしかんぎ

 知らいな事は知らないと言えれば良いのですが、立場上言えない時もあると思います。そんな時は、きっと他の人の言っている事に同調してしまうのでしょう。
 ただ、いつもいつもそんな事をしていると、不評を買う事になります。
 昔、会議で人の言った事を、オウム返しに同じ事を発言する人がいました。初めは何故同じ事を繰り返すのかよく解かりませんでした。
 多分ですが、会議で発言したという足跡を残したかったのかも知れません。
 今ではある県の偉いさんになっていますが、私は内心馬鹿にしています。そんな生き方をする人も、中にはいるのですね。
 ちなみにこの言葉は「背が低くて舞台が見えないのに、周りの人の批評を聞いて賛同するという意味から。」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】と説明がありました。

楷書 行書 草書

182. [][ギ][画数:17画][部首:手]

古』

 そのまま読めば、古い事を真似るという事なのですが、イメージとしては良い感じを受けません。
 ただこの熟語の場合は、「擬古文」と言って、詩文などを古文にする事があるようです。
 私が名前だけですが知っているのは、森鴎外の『舞姫』『うたかたの記』『即興詩人』などがあって、美文へと一つの文体を作ったようです。
 ただ、「美文」と言っても美しい文章の事では無く、「美辞麗句をつらね、技巧を凝らした装飾性の高い文章。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】の事を言うらしいのですが、俄かには好きになれません。
 時代は変わりますから、文章も変わっていくのでしょう。しかし、昔の文体を評価するのは良いとしても、一般の教養では読めなくなるのはどうかと思います。
 古文にしても漢文にしても、専門的に学んだり研究しなければ読めないのでは、折角の内容が伝わりません。まして、わざわざ昔の文体で書いて教養を表わすのも、何だか嫌味に感じてしまうのですが。

楷書 行書 草書

183. [][ギ][画数:17画][部首:牛]

『自己牲』

 この言葉の反対は、自分本位や自己中心的と言えるのでしょうが、法律的に言えば、緊急避難だと思います。
 この場合には、自己犠牲をさける事ができるようになっています。
 命を懸ける必要も無い時、あるいは働いている時、または仲間で何かしようとする時には、ある程度の自己犠牲が伴わないと評価や信頼に結びつかないと思います。
 何でも自分が犠牲にならないよう避けていると、人からの信頼もなくなり、結局は人から見放されてしまうと思います。
 性格にもよりますが、進んで仕事をする人には、ある程度の犠牲が伴うと思った方が良いのではないでしょうか。
 ただ、自分は人の陰に隠れて、人に犠牲を強いて、それでいて権力を欲しいままにする人っていますね。
 今犠牲と書きましたが、自分が出来る事を進んでする事は、決して犠牲とは思わないのですが、どうでしょう。

楷書 行書 草書

184. [][キク][画数:11画][部首:艸]

『六日の菖蒲あやめ 十日の

 五月五日の節句に菖蒲はつきものです。これを六日に用意しても後の祭り。九月九日は菊の節句と言うらしいですが残念ながら私は知りません。
 これも十日に咲いても仕方がない、役に立たないという意味で使われています。
 まあ、売れ残ったクリスマスケーキのような物だと思います。ニュースで大手コンビニのファミリーマートが、この冬のクリスマスケーキを予約販売のみに切り替えます。と聞きました。随分利益も上がるという事です。
 いい加減、売り残りの食べ物を捨てる習慣は無くさないと、いつかしっぺ返しがくると思います。

楷書 行書 草書

185. [][キチ][キツ][画数:6画][部首:口]

『思い立ったが日』

 この言葉は、不動産を扱っていた時に、よく思いました。確かに価格の変動が激しかった時期ですから、一日待つと価格が大幅に上がってしまいました。
 ただ、価格だけの問題ではなく、土地は造っている物ではありませんから、その場所はただ一つの物です。気に入った時に購入しないと、同じ物は二度と手に入らないと思います。
 その時が好機であると思うと、決断もしやすくなり、事が上手く運びます。そして、後で後悔しても、その時期は戻ってきません。
 たとえその決断が失敗であっても、それは自分が決めた事ですから諦めもつきます。そんな生き方の方が、サッパリしているのではないでしょうか。それで成功するかしないかは、あなた次第です。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の181.~185.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【戯】戈部(かぶ)・ほこ・ほこづくり・ほこがまえ・たすき・かのほこ
  2. 【擬】手部(しゅぶ)・て・てへん
  3. 【犠】牛部(ぎゅうぶ)・うし・うしへん
  4. 【菊】艸部(そうぶ)・くさ・くさかんむり・そうこう
  5. 【吉】口部(こうぶ)・くち・くちへん

 ・・・・つづく。

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