中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
236. [隅][グウ][すみ][画数:12画][部首:阜]
『挙隅』
この言葉も論語から出来た言葉です。
「子曰 不憤不啓 不非不発 挙一偶不以三隅反 則不復也」【出典:論語 述而篇 8】(非はりっしん偏が付く)
これは孔子の基本的な態度、方針と言うべきか、「意欲の無い者には教えない。自分の考えを言いたくてもどう表現していいか分からないくらいでないと教えない。一隅を挙げ、三隅を返答しなければ、もう一度は教えない。」そんな意味合いだと解釈しています。
人に物事を伝える孔子の主義だと感じました。かなり厳しい思想だと思います。
ただ、「不憤不啓」も何をもって「憤」するのか、意訳を試みると、「やる気になっていないと教えても仕方がない」または、「本人に学ぼうと言う熱意がないと教えても仕方がない」そんな意味に捉えました
この「挙一偶不以三隅反」に対しては、「一を聞いて十を悟る」そんな人でないといけない、と言っていると思います。 しかし、私から言うと、そんな人は学ばなくても良いと思います。一を聞いて、一も理解できずにいる人に教える必要を感じます。もちろん、学ぼうと言う意欲が必要ですが。
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237. [串][くし][画数:7画][部首:丨]
『玉串奉奠』
玉串と言うのは、榊の枝に紙垂または木綿をつけた物ですが、見た事はあると思います。
図の手に持っているのが玉串です。
神殿に捧げるのですが、方法があります。
-
- 神殿に対して一礼します。
- 図1のように左手で葉の部分を下から支え、右手の甲を上にして榊の根元を持ちます。
- 右手を返しながら、時計回りに榊を回し、玉串を立て祈ります。
- 右手を葉の中央部分に持ちかぇ、葉を下から支えてから、左手を根元に移し、時計回りに回し図2のように両手を持ち替えます。
- 神殿に玉串をお供えし、深く二礼します。
- 2回かしわ手を打ちます。(葬儀の場合は無音)
- 一礼して、2、3歩後ろに下がります。
その他にも細かい作法が決められているようですが、概ね上のような方法で玉串を神殿に捧げます。
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238. [屈][クツ][画数:8画][部首:尸]
『理屈と膏薬はどこへでも付く』
この理屈と言うのと、理論を同一に扱わない方が良いと思います。
したがってここでは、理屈を屁理屈と言い換えましょう。その理由は理屈を辞書で引くと、二つの意味があるからです。
一つはこじつけた理由であり、もう一つは物事の筋道であり道理とあります。これは理論や論理と変わりありません。
ですから、理論はハッキリした根拠が必要ですが、屁理屈はこの言葉のように、詭弁になりかねません。
そんな理屈を言う人は、信用できません。しかし、残念ながら理論を知らない人にとっては、屁理屈に聞こえるようです。私も屁理屈と言われた事がありました。
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239. [掘][クツ][ほ-る][画数:11画][部首:手]
『南惣構堀』
今でも大阪では空堀町と言うのがありますが、この南惣構堀に水がなかったので、空堀と言うようになったと云います。
この南惣構堀は、大坂夏の陣で有名な場所です。徳川軍がどうしても突破できなくて、大坂冬の陣の和議によって埋められたと記録にあります。
それにしても、大阪城の堀が真田山の近くの空堀町にあったのですから、随分と広大な土地だったのですね。
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240. [窟][クツ][画数:13画][部首:穴]
『狡兎三窟』
この言葉、ずる賢さを表わす時にも使うようです。同じ「狡」と言う字を使う、狡猾と言うのとはかなりイメージが違います。私はずる賢いと言うよりも、用心深い、あるいは用意周到の感じがします。
避難場所を予め用意しておくのは、決してずるい分けでは無く、身を守るためには必要な事だと思います。
特に武道を志す者は、無駄な戦いは避け、万が一戦う事がある場合は、予め避難場所、あるいは逃げる事も想定した上で戦わなければなりません。
宮本武蔵などの戦い方、これは映画や小説などですが、一見卑怯に見えるような戦い方をします。しかし、命を懸けた戦いに勝つためには、必要な作戦と言えると思います。
別に武道家でなくても、現在のように災害がいつ起こるか予想できない場合にも、常に避難できる場所は確保するか、認識しておくのが常識になっています。
現在よく聞く、自助・互助・共助・
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