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中学校で習う漢字三体字典 Part72

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

356. [][ザ][画数:10画][部首:手]

『抑揚頓

 物事は単調すぎると、飽きが来たり、眠くなったりして興味がなくなる事があります。
 例えばお経などは、そんな類の例でしょう。しかしこれが、文章であったり、音楽の場合は、人の興味がなくなったら、その目的を達する事ができません。
 ですから、この四字熟語のように抑揚を付けて、メリハリが必要になる場合があります。
 講談や落語などは、急に大きな声をだしたり、声を細めたりと人の興味が散漫にならないよう演じているようです。もちろんこれはあらゆる芸能に感じる事です。
 文章でもだらだらと同じ調子で書いても、中身はともかく入り口で積読になってしまいます。
 ただこの言葉、頓挫と言う言葉がついていますので、勢いが急に無くなる時にも使えそうです。

楷書 行書 草書

357. [][サイ][画数:8画][部首:釆]

さいしんの憂い』

 これでへりくだって言っているのであれば、もう死にかけているのでしょう。
 薪を取りに行く事もできない状態は、もう動けないという事では無いのでしょうか。
 時代背景もありますので、簡単に判断できませんが。
 どうしても大げさに言っているとしか思えません。なんだか、わざとらしく聞こえます。
 この由来を調べても、やはり理由をつけた言い訳にしかとらえられませんでした。
 この諺の意味を「自分の病気をへりくだっていう言葉」【出典:デジタル大辞泉 小学館.】【出典:四字熟語辞典ONLINE.】と書かれてありましたが、なるほどと言う気持ちにはなりませんでした。
 それよりは、「〔「孟子公孫丑下」による。たきぎをとりに行く元気もない意〕自分の病気のこと。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】の方が理解ができました。

楷書 行書 草書

358. [][サイ][くだ-く][くだ-ける][画数:9画][部首:石]

肝胆かんたんく』

 昔はこんな言葉もよく聞いたような記憶がありますが、最近は耳にする事がなくなりました。
 これは、
努力し、苦労する事ですが、今では昔のような苦労はしなくても済むようになったのかも知れません。しかし、現在には現在の苦労があると思います。
 そんな時には、この言葉のように真心を尽くさなければならないこともあると思います。
 どんな苦労や努力も、心に嘘や偽りがあれば、報われないと思います。やはり誠意があっての苦労や努力でなければならないと思います。
 また、そんな苦労や努力が報いられる世の中であって欲しいと願っています。

楷書 行書 草書

359. [][サイ][画数:10画][部首:宀]

『白衣相』

 この四字熟語、どのような人なのでしょう。地位も無く権力を持っていると言えば、いわゆる黒幕ですか。
 あるいは、権力者から優遇されるとか、権力者のような待遇を受ける人となると、権力者から特に贔屓されているとか。色々考えを巡らせてしまいます。
 しかし、私の知っている人でもそんな人がいました。確かに有力者に近い人ですが、本人の勘違いなのか、それともその関係を利用しての立ち振る舞いなのか、どうも鼻について、あまり好ましい人には思えませんでした。

楷書 行書 草書

360. [栽][サイ][画数:10画][部首:木]

『盆栽』

 「この写真は、『盆栽』です。いまや世界に広がっていると聞きます。日本が生んだ文化です。この盆栽は、ただ自由奔放に育てる分けではないそうです。色々なルールの中で、このように仕立てていくのだそうです。この仕立てる事に意味があるという事です。しかも、人工的な様子が少しでも見えると評価は下がると言います。正に『礼節』と同じで、これ見よがしの見せ方をしない事も日本の文化として相応しいのではないでしょうか。奥ゆかしいところが、とても日本的であり、『謹慎謙譲』を顕しているように思えます。」[髓心ブログ『礼と節』を表現してみよう。 Part-29より抜粋]。
 私は、この「人工的な様子が少しでも見えると評価は下がると言います。」と言う部分に日本を感じるのですが、最近はそんな日本も残っているのか疑問でなりません。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の356.~360.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【挫】手部(しゅぶ)・て・てへん
  2. 【采】釆部(はんぶ)・のごめ・のごめへん
  3. 【砕】石部(せきぶ)・いし・いしへん
  4. 【宰】宀部(べんぶ)・うかんむり
  5. 【栽】木部(もくぶ)・き・きへん

 ・・・・つづく。

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