中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
366. [歳][サイ][(セイ)][画数:13画][部首:止]
『日計足らずして歳計余りあり』
商売の基本だと思います。一日ずつ収支を見ると利益が無いように思えても長い期間、例えば一年を通して見ると、意外と黒字に転換しているものです。
商売は牛の涎とよく言われてきました。一時的に大儲けを企んでも失敗する場合が多かったのかも知れません。年間を通じて、あるいは数年単位で物事を考えていたのでしょう。
確かに一日の積み重ねが一年になるので、一日の集計も大切な要素ですが、最近はどうもこの日計にとらわれているような気がしています。
もう少し、長い目で経営して欲しいと、消費者側から見るとそう思います。
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367. [載][サイ][の-せる][の-る][画数:13画][部首:車]
『千載一遇』
チャンス到来、その時機は一瞬にして過ぎ去っていきます。チャンスの女神は前髪しかない・チャンスの女神には後ろ髪が無い、などと言う言葉もある通り、過ぎ去ってしまっては後の祭り。
出来れば、この千歳一隅のチャンスを活かしたものですね。
人生は、後で振り返ると、あの時が、と思えるのですが、なかなか台風の目と同じで、実感する事が難しいと思います。
台風も目に入る前には相当の暴風雨になると思いますので、その時に、後少しで目に入ると思えると思います。
チャンスもそんな予兆があるかも知れません。ハインリッヒの法則は、労働災害の経験則ですが、もしかしたら、良い事でも300とは言いませんが、少しはそんな予兆があるかも知れません。
そんな風を読む事が出来る人が、千歳一隅のチャンスをものにし、活かせるのかも知れませんね。
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368. [剤][ザイ][画数:10画][部首:刀]
『調剤』
これは薬剤師にだけ許された行為です。昔昔の話ですが、ミドリ十字と言う会社の研究室でアルバイトをしたことがありました。
従事していた時に、風邪で熱が出てしまいました。24時間勤務だったので帰る事が出来ず、困っていました。
若い頃なので何とかなるだろうと思ったのですが、その研究室の先生が処方箋を書いてくれました。
その通りに薬を調合して飲むと一時間もしない内に熱が下がり、すっかり風邪が治ってしまいました。
その先生は劇薬なので容量を間違わないよう指示されたのですが、初めに書いた通り、薬剤師でもない学生の私が調合したのは良くない事でしたね。
もう何十年も昔の事なので、時効だと思います。それにしても、薬は凄いと思いました。
私のかつての友人である医者は、薬は一日飲んで効かなかったら、違う物を試した方が良いと言っていました。本来はそんな物なのかも知れません。
市場に出回っている薬は、万人が購入しますので、随分安全対策をされているのでしょう。
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369. [削][サク][けず-る][画数:9画][部首:刀]
『筆削褒貶』
これが評価をする基本だと思います。作品を評価するのであれば、この言葉のように、必要な言葉を十分に吟味出来る素養と教養があり、添削するべきでしょう。また、良い所は褒め、悪い所は、場合によってですが、貶しても良いと思います。
しかし、この言葉の由来は「春秋」と言う歴史書に対して孔子が修訂したとも、あるいは孔子の書とも言われていますので、当然と言えば当然の事だと思います。
責任の一端、あるいは全ての責任が自分にある場合には、厳しく評価して、隅々まで加筆訂正するのがごくごく当たり前のことだと思います。
ですから、この筆法を「春秋の筆法」と言って手本にする場合は、あくまでも自分の作品に対して行うべきだと思います。
しかし、歴史に対しての批判的な態度が、必ずしも正しいとは限らないのが、歴史の歴史たる所以ではないかと思います。
明治維新にしても、「勝てば官軍負ければ賊軍」と言われるのが事実なのかも知れません。
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370. [柵][サク][画数:9画][部首:木]
『義理の柵』
確かに自分を中心に物事を考えると、身動き取れないで困ってしまうのは、義理と言う柵かも知れません。
それでも、その義理が果たす役割で、随分人間は助かっているのかも知れません。
人間はあんまり自由過ぎるのも、考えものだと思います。現在の日本の状況を考えると、そんな風に思ってしまいました。
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