中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
421. [朱][シュ][画数:6画][部首:木]
『朱に交われば赤くなる』
この諺は「近墨必緇、近朱必赤」と言う中国の諺が由来とされています。この漢字の中で「緇」は訓読みでは「くろ」です。そしてその意味は、黒とか黒く染めると書かれてあります。
昔からよく使われる言葉ですが、私の中では朱は赤と同じだと思っていました。しかし、朱色は黄を帯びた赤色とされています。前は春日大社に仕事の関係でよく伺いましたが、正に柱などは朱色で真っ赤ではありませんでした。
また、確かに墨の色は真っ黒ではありませんが、よく似た色だと言えます。
この言葉は、溶け込んでしまうと解釈すると良く理解出来ると思いました。
主張が大きい物に染まってしまう、そんな意味になると思います。また易きに流れるのが人間の性と言うものでしょう。
そんな所から交際する相手を選びなさい、と言われているのだと思います。
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422. [狩][シュ][か-る][か-り][画数:9画][部首:犬]
『狩人 罠にかかる』
「上手の手から水が漏る」と言う諺がすぐに浮かびました。しかし、これは笑い者にはならないと思いますが、狩人は罠にかけるのが仕事で、しかも自分のかけた罠にかかるようでは、狩人とはいえませんね。
しかも、この罠は、陥れる事ですから、動物の狩りでなければ、悪だくみと考えられます。要は「策士策に溺れる」のと同じ意味に使われるのでしょうね。
サッカーで言えばオウンゴールですか。しかし日本ではオウンゴールも1994年までは自殺点と言ってました。と言うのは単なる蘊蓄にしかなりません。
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423. [殊][シュ][こと][画数:10画][部首:歹]
『三人寄れば文殊の知恵』
昔、母に連れられて、堺にある家原寺に行った事がありました。地元では「智恵の文殊さん」で通っているようです。
この時は合格祈願が目的だったようですが、当の本人、私ですが、まったく遊びでした。
当時は寂れたお寺で、木造建ての小さなトイレのドアが壊れていて、母が用を足している時に、ドアの外で見張っていた事だけ覚えています。
そんな文殊さんですが、智慧をつかさどる菩薩と言われていますので、相当賢かったのでしょう。
この諺は、凡人であっても三人よれば知恵が出ると言う意味に捉えられます。
確かに二人の場合は、適当に話を合わせてしまいそうです。三人の方が色々な意見が出て良い結果を導き出せそうな気がします。
問題解決の手法にKJ法があります。これはこのブログでも紹介していますが、これも人間の知恵の出し合いです。これも余り多くても良く無くて、かと言って二人でもだめだと言います。出来れば5人くらいが良いのですが、やはり三人よりは五人集めたいですね。
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424. [珠][シュ][画数:10画][部首:玉]
『豚に真珠』
確かに真珠を美しい物と思うのは人間だけかも知れません。ですから、豚に真珠を見せてもその価値を解ってくれません。
ホントかな、と思って調べて見ました。真珠と言えばアコヤガイ、これを粉末にしたものを豚の餌にしたそうです。「ちなみにアコヤガイの殻をエサにすると豊富なミネラルが子ブタの成長に役立ち骨が丈夫で毛艶が良く健康的に育つ」【出典:レポドラ日記.】、この豚の事をパールポークと言うそうです。
なぜ、こんな事を調べたのか、と思ったでしょう。それは、親戚の叔父さんが、この真珠の粉を常用していた時期があったからです。今でも漢方薬にありそうです。
でもこの言葉の意味の通り、美的であっても、薬用であっても、豚は真珠の価値は知らずにいます。
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425. [腫][シュ][は-れる][は-らす][画数:13画][部首:肉]
『仕事幽霊飯弁慶 その癖せ夏痩せ寒細り たまたま肥ゆれば腫れ病い』
「仕事は出来ないのに飯は山のように食べ、夏も冬の痩せていて、たまに太ったかと思えば病気にかかっている。怠け者の大食漢の多病をあざけった言葉。」【出典:ことわざ辞典ONLINE.】これ少し間違っていますね。「夏も冬も」、と直した方が意味が通ります。
確かにいくら食べても太らない人っていますね。そんな人は太らないと思いますが、確かに浮腫んで太ったようになれば、これは病気でしょう。
病気でも無いのに、太り過ぎると動きが緩慢になり、さも動物の「ナマケモノ」のように見えるかも知れません。
しかし、太っているからと言って、仕事が出来ないとは限りません。また、痩せているから仕事が出来ないことも無いでしょう。
この諺は、怠け者で大食漢の人がいつも病気になっているので、これを揶揄したのかも知れません。
ただ食べ過ぎて、太り過ぎになるのは良くありません。ここに書かれてあるように多病、すなわち病気がちになる事がありますので、十分注意しています。
特に現在言われているように、メタボにならないようお互い気をつけましょう。
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