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中学校で習う漢字三体字典 Part122

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

606. [][ソ][いしずえ][画数:18画][部首:石]

『定

 大概はビルの一階に大理石か何か種類は別にして、この文字が彫られているのを見かけます。
 読み方は「ていそ」です。そして、そこには竣工日が彫られている場合がほとんどです。
 本来は、建物の着工時に基礎となる石、すなわち礎石を置く事を言うのですが、最近は最後になるケースが殆どだと言う事です。
 この定礎の後ろ側には、定礎箱と言うものがあって、建築当時の世間の様子が解る物、言葉を変えるとタイムカプセルにあたる物ですね。そんな物が埋め込まれている場合もあるようです。

楷書 行書 草書

607. [][ソウ][ふた][画数:4画][部首:隹]

栴檀せんだん葉より芳し』

 平家物語、巻第一の殿下乗合の最後に次の文章が見られます。
「小松殿こそ大きに騒いでその時行き向かひたる侍共召し寄せて皆勘当せらる  たとひ入道いかなる不思議を下知し給ふともなど重盛に夢をば見せざりけるぞ  凡そは資盛奇怪なり  旃檀は二葉より香ばし  とこそ見えたれ  既に十二三に成らんずる者が今は礼義を存知してこそ振舞ふべきにかやうの尾籠を現じて入道の悪名を立つ不孝の至り  汝一人にありけり  とて暫く伊勢国に追ひ下さる  さればこの大将をば君も臣も御感ありけりとぞ聞えし。」赤の下線の漢字は違いますが、同じように読めます。
 ここでは、十二・三歳になれば、礼義を弁えた立ち振る舞いが出来るはず、と言う事と栴檀が双葉を出した頃を掛けて言っているのでしょう。
 残念ながら、栴檀と言うものと白檀びゃくだんを間違えたのかも知れませんし、当時は白檀の事を旃檀と言っていたのかも知れません。
 また白檀も双葉の頃は、まだ香りもしないと専門家が言っています。多分誇張したのかも分かりません。それとも、その頃の白檀は、芽が出た時から香りがあったのでしょうか。

楷書 行書 草書

608. [][ソウ][画数:6画][部首:士]

淋漓ひそうりんり

 ちょっと想像できません。悲しみと言うのは、脱力感、失望感、挫折感などの心の現れでは無いのでしょうか。
 そんな悲しみと勇猛果敢と言うのか、やる気に満ち満ちているのが同居している状態で想像できるのは、憎悪や憤慨する気持ちです。
 この言葉の意味を「悲しみの中にあっても、雄雄しい気概に満ちていること。」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】と解釈していますが、私にはとても前向きに清々しい心を想像する事は出来ませんでした。

楷書 行書 草書

609. [][ソウ][画数:9画][部首:艸]

『孔孟老

 この四人、孔子、孟子、老子、荘子をまとめて四字熟語にしている言葉があるのですね。
 年代順に孔子は紀元前551年、老子は、不明ですが紀元前600年から紀元前501年の記述も見られます。孟子は紀元前372年、荘子に関しても不明な点が多く紀元前369年頃 – 紀元前286年頃【出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』】となっていますので、一応並べると「孔子、老子、孟子、荘子」あるいは、孔子よりも老子が先に生まれているかも知れません。
 何かの書籍に、老子の元に孔子が会いに行ったと書いてあったような気がします。
 老子に関しては、ただ「偉大な人物」を総称しての言葉かも知れません。
 この老子を始祖としているのが、道教です、中国の三大宗教、儒教、仏教と並んでいますから、実際に老子に匹敵する人物はいたのかも知れません。

楷書 行書 草書

610. [][ソウ][さが-す][画数:10画][部首:手]

かね草鞋わらじす』

 私は、妻を選ぶ言葉だと思っていました。「根気強くあちこち探し回るたとえ。いくら歩いても擦り減らない金の草鞋で探すという意から。」【出典:ことわざ辞典ONLINE.】にあるように、何かを選ぶための気持ちを現わしているのですね。
 今では、草鞋よりもスニーカーの方が履きやすいと思います。いや、情報化時代ですから、もっと良い方法があると思います。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の606.~610.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【礎】石部(せきぶ)・いし・いしへん
  2. 【双】隹部(すいぶ)・ふるとり
  3. 【壮】士部(しぶ)・さむらい・さむらいかんむり
  4. 【荘】艸部(そうぶ)・くさ・くさかんむり・そうこう
  5. 【捜】手部(しゅぶ)・て・てへん

 ・・・・つづく。

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