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中学校で習う漢字三体字典 Part163

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 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

811. [][ハイ][さかずき][画数:8画][部首:木]

『即時一

 さて、どちらが得心できるのでしょう。商売の場合は、「牛の涎」と言う言葉があるように、目先の利益よりも継続性のある利益を考えると思います。
 しかし、目の前に僅かでも利潤が見えたら、見過ごす事ができるでしょうか。利潤と言うと大げさですが、目の前に出された一杯の盃に心が捉われてしまわないでしょうか。特にお酒の好きな人は尚更ですね。
 この言葉のように、後世に名を遺すために、今の褒美を、この場合は一杯の酒と例えてありますが、我慢できるのでしょうか。
 私の場合は、さほどお酒が好きではありませんから、我慢と言うより、無視できると思います。でも、それが好物であればまた違うかも知れませんね。

楷書 行書 草書

812. [][ハイ][画数:11画][部首:手]

医鬱いうつはいもん

 憂さ晴らし、あるいは気晴らしで事足ります。何もこんな難しい四字熟語を使う必要も、機会も私にはありません。
 時代によって言葉や言い回しが変化しているのは、私の僅かな人生の中を顧みても納得できます。
 特に方言、私の場合は大阪弁と云われるものですが、昔は、もっといい言い方があったように思うのですが、既に忘却の彼方です。残念な気持ちもします。

楷書 行書 草書

813. [][ハイ][すた-れる][すた-る][画数:12画][部首:广]

寝忘食はいしんぼうしょく

 一生の間には、何度かそんな、何もかも忘れて、物事に取り組む事があると思います。いや、決めつけてはいけませんね。私の場合はあったとしておきましょう。
 例えば学生の時に、一日8時間以上も空手の練習をしていて、家に帰って来るのが夜の12時を過ぎていましたが、眠れずに、また外に出て練習した事も、度々ありました。
 また、コンピュータのプログラムを組んでいた時には、それこそ寝食を忘れて没頭し、頭の大きさが部屋中に膨張していくような気持ちになった事も度々ありました。この場合は、きっと血圧が異常に高くなっていたのかも知れません。怖いですね。頭が破裂して、脳みそが部屋中に飛び散る感じがしました。

楷書 行書 草書

814. [][ハイ][画数:15画][部首:車]

『犬も朋、鷹も朋

 同じ釜の飯を食う、と言う事ですかね。
 鷹狩では犬も鷹も役目は違っても、仲間である事に違いはないと言う事ですね。
 会社の社員もそんな気持ちで、仕事に力を発揮すれば良いのに、直ぐに競争意識が働き、場合によっては、人の邪魔をする人もいます。
 昔、空手の会合で、私よりもかなり先輩で、かつ大学教授と言う肩書を持つ人から、先生と言う必要はないと言われました。
 その方が言うのには、同じ仲間だから、という事でしたが、恐縮してしまいました。残念ながら随分前に亡くなられました。
 そんな気持ちが、仲間意識であれば良いのにと思います。
 もちろん、そう言われても、先生、と呼びましたが。

楷書 行書 草書

815. [][バイ][つちか-う][画数:11画][部首:土]

『純粋養』

 殆どが、本来の意味とは違う意味で使われると思います。本来細菌やカビなどを一種類だけで培養する事ですね。
 しかし、この言葉が使われるのは、過保護に育てられた人や、一つの枠内で育った、社会に馴染んでいない人の事を、揶揄して言う場合の方が多いかも知れません。
 純粋培養で育って、良い場合もあるかも知れませんが、違う世界を知らないで、突然違う世界に遭遇すると、戸惑ってしまって生きて行くのに苦労します。
 現実は厳しいですから、早めに色々な世界を覗いておく方が良いのかも知れませんね。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の811.~815.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【杯】木部(もくぶ)・き・きへん
  2. 【排】手部(しゅぶ)・て・てへん
  3. 【廃】广部(げんぶ)・まだれ
  4. 【輩】車部(しゃぶ)・くるま・くるまへん
  5. 【培】土部(どぶ)・つち・つちへん

 ・・・・つづく。

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