中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
861. [罷][ヒ][画数:15画][部首:网]
『罷業』
この文字、初めて見た時になんて読むんだろうと思いました。読めないんだから、当然意味不明です。
しかし、サラリーマンなら知らないといけない言葉ですね。これ同盟罷業の略だそうですが、ますます解りません。
案外ストライキと英語で聞いた方が、すんなり頭に入ります。要するに、社員が集まって仕事をしない事で、自分たちの要求を会社に訴える手段です。
確かに、権力に立ち向かうにはそんな方法しかないのかも知れませんが、会社も社員もお客様あってのものですから、他に良い方法は無いのでしょうか。
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862. [避][ヒ][さ-ける][画数:16画][部首:辵]
『避坑落井』
意味としては、「一難去ってまた一難」です。しかし、この場合は避けようと思えば、避ける事ができた災難かも知れません。
穴に落ちないよう注意していて、間違って井戸に落ちるとは、どんな注意の仕方でしょうか、理解に苦しみます。
穴に落ちないよう気を付けていて、頭を岩にぶつけたとか、壁にぶつかった、なら解ります。なぜ地面に開けた井戸に落ちるのでしょうか。
まあ、不注意としか言いようがありません。これでは災難ではなく、不用意な行いによって、事故を招いたようなものですね。
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863. [尾][ビ][お][画数:7画][部首:尸]
『曳尾塗中』
さて、人それぞれ、生き方には色々あると思います。高い地位を求めると言う事は、ある意味向上心があると言う事なんでしょうが、あまり汲々としてしがみつくのも、傍から見ていると、みっともないような気もします。
この四字熟語は、そんな高い地位に就いて自由を束縛されて生きるより、低くても自由な方を選ぶという事でしょう。
では、自分では不自由ではなく、汲々ともしていなければ、高い地位も捨てたものではないかも知れません。
その地位が自分に合ったものであれば、そして能力に見合う地位であれば、と思います。
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864. [眉][ビ][(ミ)][まゆ][画数:9画][部首:目]
『仰首伸眉』
この四字熟語も解釈の仕方によっては、やせ我慢のように思えます。また、戦時中に言われた「欲しがりません。勝つまでは」に匹敵する場合もあるかなあ、と考えられます。
「大きな目標を持って、平気な顔をして何事にも動じないこと。」【出典:四字熟語辞典ONLINE.】。
しかし、自分の目的が遠くにある場合、近くの弊害や壁を凛として撥ねつける力が湧いてくる事もあると思います。
そんな乗り越えるエネルギーが湧きだすのも、目的や目標、あるいはスローガンの効果かも知れません。
楷書 |
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865. [微][ビ][画数:13画][部首:彳]
『身軽言微』
人は見た眼で判断してしまう事もあると思います。それが地位であれば、権力も一緒について回りますから、その権力が無ければ、軽く扱われても当然かも知れません。
しかし、人望のあるリーダーであれば、そんな末端の意見まで、良い言葉なら、高く評価してくれるものだと思っています。
そして、その評価が次のステップを呼んで、高い地位を得られるかも知れません。
能力のある人は、そうして今の地位を得たと考えましょう。
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