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実用書写「市・区版」Part-299

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 都道府県にある市=792、特別区=23、政令区=175 、合計=990を順を追って書いてます。

 今日は京都府の東山区と下京区です。都道府県と同様、楷書と行書で書きました。

 ニュース 

なぜ“日本製ワクチン”は出来上がらないのか?〈専門家に聞いた「ワクチン敗戦」11の疑問〉
 長田 昭二 2021/05/01 06:10

 ようやく日本でも接種が始まったとはいえ、いつ自分に順番が回ってくるのかもわからない新型コロナワクチン。100人あたりの接種回数の国際比較を見ると、イスラエルがすでに約120回に達しているのを筆頭に、アメリカ約69回、イギリス約68回。ドイツやスペインなど欧州諸国でも30回前後だが、日本はたった2.3回でG7の中で最低となっている(4月28日現在、NHKウェブサイトより)。

 接種率の高い海外では、急速に感染発症者数が減少している国もある。マスクを外してカフェで談笑する市民の映像は、緊急事態宣言に縛られて行き場を失った日本人には目の毒だ。

 なぜこうも国によって状況が異なるのか。そもそも期待されていた「国産ワクチン」はどうなっているのか。日本ウイルス学会理事長で、大阪大学感染症総合教育研究拠点の松浦善治特任教授に、いまさら人に聞けない「新型コロナの国産ワクチンに関する11の疑問」を解説してもらった。

◆◆◆

どうして、これほど日本の接種は進まないのか?

【Q1】海外ではワクチン接種率が上昇し、成果も上がっているのに、日本ではようやく高齢者の接種が始まったばかりです。どうしてこのような状況になってしまったのですか。

【A1】ワクチンを作れる国はまず自国民の接種を優先するので、他国への供給は後回しになります。もし日本が自前のワクチンを持っていたとしても、同じことをしたはずです。つまり、ワクチンは「安全保障の切り札」なのです。

 海外の多くの国は、今回のような緊急時には通常時とは違って、新しい薬剤の承認を迅速に進められる仕組みを整えています。日本は「安全性を優先する」という理由で、国内で使う薬剤の承認には慎重で、どうしても時間がかかります。安全性を追求することは悪いことではないけれど、結果として最前線で働く医療者や重症化リスクの高い高齢者も、なかなかワクチンを打つことができずに待たされる、という結果を招いているのです。

ファイザーのワクチンがいち早く大量生産できた理由とは?

【Q2】日本でも、これまで様々なワクチンが開発されてきました。従来のインフルエンザのワクチンなどと同じように、新型コロナウイルスのワクチンも速やかに作れないのでしょうか。

【A2】新型コロナウイルスに向けて開発されているワクチンには、全く新しいタイプと、従来からあるタイプがあります。

 そもそもワクチンとは、病原体の毒性を弱めたり、無毒化したもの、あるいはその一部を体内に接種して免疫システムに記憶をさせておき、次にその病原体が体内に侵入してきた時に、免疫システムに「あいつだ!」と判らせるために打つもの。外敵の正体がわかれば免疫システムが作動して排除してくれます。

 そこで従来型のワクチンには、病原体そのものを弱毒化させた「生ワクチン」、病原体の感染性を無くした「不活化ワクチン」、病原体の感染に重要なタンパクの一部を接種する「タンパクワクチン」などがあります。このようなワクチンはこれまで日本でも多く開発されており、通常は10年以上の開発期間を要します。

 これに対して、日本でも接種が始まったファイザー社のワクチンは「mRNAワクチン」とよばれるもので、これは病原体そのものは使いません。対象となるウイルスの遺伝子(設計図)を体内に入れることで、「こんなヤツが来たら攻撃しろ!」と命令する、新しいタイプのワクチンです。この設計図は遺伝子の配列さえわかれば簡単に作れて、すぐに生産に入ることが可能です。

「日本製」が出来た頃には、日本人は他国製を接種済み?

【Q3】では、国産ワクチンの開発はどんな状況なのでしょう。日本はmRNAワクチンを作れないのですか。

【A3】今回ファイザーが開発したmRNAワクチンは、じつは以前から、日本でも開発に向けた研究が行われていました。しかし、研究費が継続されず、研究そのものが立ち消えになってしまったため、たとえ試作品は作れても、スピーディーに治験(薬やワクチンの有効性や安全性を検証する試験)をして、大量生産する体制が整備されていませんでした。

 とはいえ、そんな中でも日本のいくつかの企業がワクチンの製品化に向けて取り組んでいることはご存じのとおりです。

 ファイザーなどと同じmRNAワクチンの開発に取り組んでいるのが、第一三共と東大医科学研究所。また、遺伝子創薬企業アンジェスのDNAワクチンは、mRNAワクチン同様、ウイルスの表面にある「スパイクタンパク質」という突起物(受容体)の遺伝子を増殖させたもので、これを打つことで体内にそのウイルスのスパイクタンパクを作り出して抗体にするという、やはり従来にはなかった新しいタイプのワクチンです。また、KMバイオロジクス(旧化学及血清療法研究所)の不活化ワクチン、塩野義製薬のタンパクワクチンなど、従来型のワクチンの開発も進められています。

 ただ、それらのワクチンが製品化される頃にはファイザーやモデルナの既存ワクチンを多くの国民が接種し終えていることでしょう。せっかく出来上っても、ウイルスの流行期に間に合わないかも知れません。

 また、mRNAワクチンが「95%」という極めて高い有効性を示しているのに、あえて新しいワクチンの治験に参加する人がどの程度いるのか、という問題もあります。すでに有効なワクチンがあるのに、治験に参加することで副反応が出る危険性もゼロではないのに、です。

 このように、最初の出遅れが大きく影響を及ぼしてしまった日本のワクチン開発ですが、今後新しいパンデミックが出現したときには、海外のメーカーに依存しないために、ここでワクチン開発の実績を残し、その技術を継続して持ち続けることが重要です。

なぜ、ここまでワクチン開発のスピードに差が出るのか?

【Q4】日本と海外で、ここまでワクチン開発のスピードに差が出たのは、技術的な問題以外にも理由があったのでしょうか。

【A4】一番大きいのは、「感染症に対する危機感の違い」です。多くの国々では、感染症対策を「国防」という視点で捉えています。いい例がアメリカで、2001年の同時多発テロ以降、生物兵器に対する警戒感を強めており、ウイルス対策もその延長線上に置いています。事実、今回新型コロナ用ワクチンを開発したモデルナは、アメリカ国防省から多額の支援を受けています。イスラエルがワクチン接種率で群を抜いていることも話題になっていますが、ここも常に戦時下のような状態にあったため、バイオテロから国を守る、という意識の高さが積極的な取り組みの根底にあるといえるでしょう。

 一方、台湾や韓国は、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)で痛い目に遭っているので、感染症対策に本腰を入れていました。ところが日本は過去にそうした経験を持たないため、感染症対策を重視することなく来てしまいました。

国内の「ワクチン叩き」の影響も

【Q5】日本はなぜ国産ワクチンの開発に消極的なのですか。

【A5】日本も、かつては積極的にワクチン開発に取り組んでいました。いま世界で使われている水痘と帯状疱疹のワクチンは日本で開発されたものです。

 ところが、1970年代から始まった種痘、インフルエンザ、ポリオ、百日咳、日本脳炎、腸パラチフスなどのワクチンによるとされる健康被害の責任を問う争いで国側は相次いで敗訴。また、当時のメディアがこぞって「ワクチン叩き」を展開したことから、大手の製薬企業もワクチン開発から撤退を余儀なくされたのです。

 ワクチンの有効性を科学的なエビデンスに基づいて国民に正確に周知することが非常に重要です。それには行政と研究者はもとより、責任あるメディアの報道が不可欠です。

日本のワクチン開発の実力は?

【Q6】日本のワクチン開発技術は世界の中でどのあたりに位置しているのでしょう。

【A6】技術力は決して劣ってはいません。ただ、マンパワーとインフラの面で圧倒的な遅れを取っています。研究費がなければ研究者は育ちません。そのため優秀な人材は海外に引き抜かれたり、国内に残った貴重な研究者も、少ない予算を切り詰めて研究するしかないのです。

 研究施設にしても同様で、日本にはBSL4(バイオセーフティーレベル4=ウイルスや細菌などの微生物を安全に取り扱うことのできる最高水準の施設)は国立感染症研究所と今年の夏に竣工予定の長崎大学の2カ所しかありません。新型コロナが落ち着いたとしても、いつエボラやラッサなどの危険なウイルスが入って来るかも分からない中で、その体制はあまりにも脆弱過ぎるといえるでしょう。

mRNAワクチンの効果をどう評価するか?

【Q7】mRNAワクチンの効果について、当初は疑いの目もありました。どのようにご覧になっていますか。

【A7】じつは私も最初は半信半疑でした。でも、これだけの効果を見せつけられると、「早く打ちたい!」と心待ちにするようになりました。

 今回のコロナ禍で私たち人類が得た最も大きな収穫は、mRNAワクチンの有効性が証明されたことです。じつは20年も前から、mRNAを治療薬に使う動きがあり、2009年の新型インフルエンザ流行時には、アメリカでmRNAワクチンの試作もされていました。それが今回初めて多くの人に投与され、圧倒的な有効性を示すことができたのです。

 mRNAワクチンは製造にあたって、従来のワクチンのようにウイルスを増やして、不活化して、何年もかけて有効性と安全性を評価する手間がかかりません。今回mRNAワクチンの優位性が示されたことで、ワクチン開発の仕組みがガラッと変わるはずです。これは人類にとって非常に大きな出来事です。

ウイルスが変異しても、ワクチンの効果は持続するのか?

【Q8】すでに接種が始まったワクチンの効果の持続性や変異株への有効性、副反応の危険性はどうなのでしょう。

【A8】ファイザー社のワクチンは接種回数が2回とされ、同社のアルバート・ブーラCEOが「3回目の追加接種が必要になる可能性がある」と発言したとの報道もありました。しかし、データでは1回の接種でプラセボ群との明らかな差が出ており、また接種から6カ月が過ぎても中和抗体価が下がっていない、つまりワクチンの有効性は落ちていないようです。

 しかも、ファイザーやモデルナのmRNAワクチンやアストラゼネカのウイルスベクターワクチンは、変異株に対しても中和効果はわずかに落ちるものの、それは全く問題ないレベルです。mRNAワクチンについて言えば、90%の確率で感染を防ぎ、もし感染したとしても病気を発症させることはなく、さらに重症化を防ぐ作用も持っています。つまり、ウイルス感染を3段階にわたってブロックしているので、それを逃れた変異株が体内で増殖することは考えにくい。そもそもmRNAワクチンはウイルスが変異しても変異に合わせた調整が可能なので、その点でも有利と言えます。

 副反応については長期的な観察が必要になりますが、現状を見る限り深刻な問題は出ていないようです。もちろん、ワクチンに抵抗感を持つ人には「打たない権利」があるので、それは尊重されるべきでしょう。ただ、国民の7割が免疫を持てば集団免疫が成立するとされているので、これも大きな問題にはならないと考えます。

中国製ワクチンの実力は?

【Q9】中国もワクチン外交に積極的です。その実力をどう見ていますか。

【A9】中国製のワクチンについては、十分なデータが公開されていないので何とも言えない状況です。不活化ワクチンとアデノウイルスの遺伝子組み換えワクチンを作っているようですが、彼らにもmRNAワクチンを作る技術力はあるはずです。

 一つ言えることは、データに透明性のないワクチンには中々手を出しづらい、ということ。同じ使うなら、それぞれの開発企業がデータを公開し合い、競争して品質を高めていく中で開発されたワクチンを――、というのが本音なのではないでしょうか。

なぜ接種率が高いのに感染者数が下がらない国がある?

【Q10】インドではアストラゼネカ社のワクチンを接種しているのに効果が出ていないようです。他にもワクチン接種率が高いのに感染者数が思うように下がっていない国もあるようですが、どんな理由が考えられますか。

【A10】インドでは自国で生産したアストラゼネカ社のワクチンと、国産ワクチン「コバクシン」を接種しているようですが、9割はアストラゼネカのワクチンを接種しているとの報道がありました。インドでは既に1億人以上がワクチンを接種していますが、人口当たりの接種率は決して高くなく、1日当たり感染者が30万人を超えるという厳しい状況にあるようです。このようなインドの状況をもって、ワクチンを接種しても感染を制御できないと判断するのは無理があると思います。

 ワクチンは、感染を防ぐ、感染しても病気の発症を防ぐ、あるいは発症しても重症化を防ぐ、の3つのステップで効果を発揮します。したがって、ワクチンを接種してもウイルスに感染し、ウイルスを体内で増やしながら発症していない人も沢山いるわけですから、三密を避けるなど、行動変容が重要です。

「甘い考えのツケが回ってきた状況」

【Q11】今回の“コロナ禍”で日本人が学んだことは何でしょうか。

【A11】すでに触れた通り、ワクチンの研究基盤の脆弱性により、新型コロナウイルスのワクチン開発が遅々として進まなかったことは事実です。だからといって、急に巨額のお金を出しさえすればワクチンが簡単に作れるというものでもありません。時間をかけた基礎研究で積み重ねたデータと技術、そしてインフラが、いざという時に威力を発揮するのです。

 日本はこれまで「“いざという時”は来ないもの」、と甘く考えてきました。いまはまさに、そのツケが回ってきた状況。国策として広い分野の基礎研究者を手厚く育成し、有事に備えた研究施設を整備し、つねにメンテナンスをしておく……。そうした「備え」の重要性を、身をもって体験しているのです。この反省を元に、今回は外国製のワクチンに助けてもらうとしても、次のパンデミックに向けた強固な備えを整備するために、いまこそ意識を変えて取りかかるべきでしょう。
(長田 昭二/Webオリジナル(特集班))【いまさら聞けないワクチンの疑問

 引用と言うよりも、全ての記事を載せました。また本文を読みたい人のために【いまさら聞けないワクチンの疑問】をクリックすれば全文を読めると思います。ただ、いつまでそのURLが有効なのかは分かりません。

 この記事は、ワクチンと言うよりも新型コロナウイルスに対する認識を持つ上で大切な事が列挙されていますので、一度目を通しておいた方が良いかと思います。

 この記事の【Q5】にあるように過去の経緯が国産ワクチンの製造を遅らせている理由の一つかも知れませんし、メディアの報道の仕方にも問題があるかも知れません。

 最近思うのですが、近頃の報道は、財政力のある人の発言が大きく取り上げられる事が多く、また国のかじ取りをしている人に反感的な発言があれば、これを大きく取り上げられていると思います。

 この記事も、私には客観的な視点から十分信頼に足りるとは思うのですが、何分、日本ウイルス学会理事長で、大阪大学感染症総合教育研究拠点の松浦善治特任教授と言う一人の言葉ですから、肩書云々よりも、もう少し多人数の専門家の意見も知りたくなります。

 ただ、【Q11】今回の“コロナ禍”で日本人が学んだことは何でしょうか。と言う質問も、その質問の仕方により、答え方も変わって来るので、この質問者長田 昭二氏が的を得た質問をしているのかも検証する必要がありそうです。

 私としては、「学んだこと」と言うより「学ぶべきこと」と、質問した方が良かったのではないかと思います。未だに収束の兆しも見えていないのですから。

 それでも、中国製のワクチンやインドの状況にも客観的な答えをされている事に信頼性を感じます。

 この記事の最後に、「次のパンデミックに向けた強固な備えを整備するために、いまこそ意識を変えて取りかかるべきでしょう。」と書かれていますが、この意識を変えるのは誰を差して言っているのか、定かではありません。もう少し、具体的に示して欲しかったですね。 

 

楷書   行書
楷書   行書

 常用漢字2136文字の中から、部首の多い順で文字を書いています。
 部首と言っても、「偏(へん)、旁(つくり)、冠(かんむり)、脚(あし)、構(かまえ)、垂(たれ)、繞(にょう)」の七種に分けられていますが、まず「偏(へん」を書いています。
 その理由は、ある程度の「偏(へん」を覚えるだけで、文字を上手く書けるようになると思うからです。ただし、個人的にですが。
 ここでは、部首の中で大体ランク付けで十九番目に多い「こざとへん」を取り上げています。ちなみに「こざとへん」は「阜」を略した象形文字だそうです。
 やはり、ここでも、楷書・行書・草書を書いています。

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