『型』....<3/6>
〈習得の順序〉
1. 型の順序を覚える
2. 技の意味を定める
3. 相対的な技の分解をして技に実感をもたせる
4. 仮想敵のイメージ化と極めを想定する
5. 能動から受動への切り替え
6. 観る
ざっと以上のような経過をたどります。
特に、型においては5における能動から受動への切り替えが重要な心の養成となります。「型は組み手をするように」そして、「組み手は型を打つように」と思っています。
型を習得する前に「練習のための約束事」を後述してありますので、参考にしてください。
では、<習得の順序>について、もう少し詳しく説明をいたしましょう。
1. 型の順序を覚える
道場で指導者から教えてもらいます。今は、何度も手取り足取り覚えさせていますが、昔は先輩が3回型を演武するのを見せてもらうだけで教えるということは終わりでした。
これには、結構意味があって、入社試験においても受験者に短時間を与えて、普通では無理と思われる量の暗記をさせることによって集中力を審査しているようです。集中すると思わぬ能力が顔を出します。このこと自体が修業と思えます。
2. 技の意味を定める
型には、通常「型の意味」あるいは「型の分解」と呼ばれ、攻撃に対する防御の仕方、あるいは攻撃の仕方、間の取り方、残心の仕方など、徒手空拳をもって身を守る技術が網羅されています。
また、技の中には、表現されている技術のみならず、隠された技が含有されているとも言われています。しかし、もっとも大事なことは、身体操作の方法です。