小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
56. [個][コ][画数:10画][部首:亻]
『個性』
個性を伸ばす。そんな言葉を聞く事が多いのですが、そんなに簡単に個性が見えるとしたら、私が思う個性とは少し趣が違うのかも知れません。
玉磨かざれば光なし、と言われるように、磨いた後に光り輝く個性が見えるものと、私は思っています。
その人の持っているかけがえのない個性を、一早く見いだせれば、その人にとっても、指導者にとっても望外の喜びになると思います。
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57. [護][ゴ][画数:20画][部首:言]
『介護』
色々な時代で老人の扱いが変化してきました。姨捨山の伝説を聞いたことがあります。それが史実なのか昔話なのか、定かではありません。
もともとは古代インドが話の発祥の地と言われる説もありますが、親の愛情の在り方とも言われています。
動物の中には、死期が近づくと自ら群れから離れていくものもいるとか。
介護と言うと愛情のように思います。確かに愛情には違わないと思うのですが、その事で若い人が苦しむ姿を見る事も忍びないと思っています。
これからも時代は移り変わります。出来れば若い人に介護と言う名の苦しみを与えずに、静かに人生を終えたいと常々思っています。
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58. [効][コウ][き-く][画数:8画][部首:力]
『能書きの読めぬ所に効き目あり』
本当に薬に書いてある能書きは、文字が小さい。どこかのコマーシャルのように投げ捨てたくなります。
この言葉、皮肉に言う事が多いのですが、そんな読みづらさがかえって効くような気にもしてくれます。
実際はもっと簡単明瞭な方が、用法を間違えずに済むと思うのですが、契約書なども作る側の身になると、不備があると困りますから、つい細かくなる気持ちも分かります。
より解りやすい表現にしてもらいたいと思います。
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59. [厚][コウ][あつ-い][画数:9画][部首:厂]
『顔厚忸怩』
何年か前まで、この忸怩と言う意味を間違って覚えていました。最近でも間違って言う人をテレビで見かける事もあります。
忸怩たる思い、この言葉は自分が恥ずかしい、深く恥じる気持ちを表わす時に使うのが正解ですが、私は、どちらかというと、納得できない、一言言いたい、心が晴れない、など釈然としない気持ちを表していると思っていました。
この『顔厚忸怩』は、そんな恥じる気持ちが顔にありありと現れている時に使う言葉だそうです。
ただ、忸怩と言うのは、恥じ入る気持ちを謙譲していう場合に使うのが正解だと今では思っています。
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60. [耕][コウ][たがや-す][画数:10画][部首:耒]
『筆耕硯田』
この言葉は、現在では沢山の職種が考えられます。その筆頭はやはり小説家ですか。
そして新聞や週刊誌など、記事を書く人、あるいはライターと言われる人がこの言葉にひってきするのではないかと思われます。
田んぼを耕のを、硯と筆になぞらえたのでしょう。
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