小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
61. [航][コウ][画数:10画][部首:舟]
『梯山航海』
「学問や道を志す人が、さまざまな場所を巡り歩いて精進すること。」【出典:四字熟語事典ONLINE.】、難しい言葉です。
ただ、何かを学ぼうとする人は一つの事にだけ目を向けていては、折角の本道も極める事ができないのかも知れません。
多く学びそして自分が求める道を見直して見る事も、大切な事だと思います。
そんな時大切なのは、自分の歩むべき道をしっかりと持つ事が重要な事だと思っています。
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62. [鉱][コウ][画数:13画][部首:金]
『鉱脈』
この鉱脈と言うのは、板状の、最も普通の鉱物が沢山集まっている所を言うのですが、よく比喩としても使われます。
例えば、・・・「ここのモリブデンの鉱脈は当分手をつけないことになったためなそうです。」「そうだないな。やっぱりあいづは風の又三郎だったな。」嘉助が高く叫びました。・・・【宮沢賢治(「風の又三郎」青空文庫)】。
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63. [構][コウ][かま-える][かま-う][画数:14画][部首:木]
『有構無構』
五輪書の水之巻第七に五方の搆の事と言うのがあります。上段、中段、下段、右の脇、左の脇に構える、の五つを構として挙げています。
しかし、私はその「私見」の中で、「構なし」が有効だと思っていると書きました。
構えが無いと言うのは、まったくだらっとして、心も体も構える事がないと言う意味では無く、どんな相手の攻撃にも対応できる心持であり、その時に応じた身体の形を言っています。
武蔵もこの「五方の搆の事」原文に「いずれの搆へなりとも、搆へと思はず」と書いています。
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64. [興][コウ][キョウ][おこ-る][おこ-す][画数:16画][部首:臼]
『発憤興起』
読んで字のごとく、気持ちを奮い立たせて何かに向かうことです。
人間はいつも気持ちが高ぶっている分けでは無いと思います。意気消沈している時も、そんな気持ちになれない時もあるのが普通かも知れません。
しかし、何か奮起しなければならない時に、気持ちを整える事が出来れば良いと思います。
私なども日ごろはだらだと暮らしていると思います。しかし、道着に着替えると、その気にさせてくれます。
そして、礼をして顔を上げるとその場に適した心が甦ってきます。
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65. [講][コウ][画数:17画][部首:言]
『口耳講説』
概ね風評や噂の類はこのような「人の口に戸は立てられぬ」に代表されるような伝わり方をするものです。
しかし、この言葉のように、理解せずとも聞いたことをそのまま人に伝えれば、ただの伝聞に過ぎないのですが、理解せずに脚色してしまうから、変な風評、あるいは元の意味とは全くかけ離れた噂が、飛び交う事になってしまいます。
少なくとも人に話をする時には、元の意味を壊さないようにしたいものです。
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