今日の文字は『命』です。書体は行書です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第九十三段』を読んで見て、感じた文字です。
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命
★『古賀茂明「70歳まで働くと年金は失業保険化する? 安倍総理は真実を語れ」』
(AERAdot.2018/10/22 07:00)
「前略——- そういう社会が本当に幸福な社会なのだろうか?と考えて、私は、バートランド・ラッセルの「怠惰への讃歌」を思い出した。
私は、元々怠惰なのか、そもそも、何のために働くのかときかれれば、それは、楽な暮らしをするためだと答える。「働くことは社会のためだ」とか、「働くことに生きがいを感じるはずだ」と言われてもどうもしっくり来ない。こう言うと、「働く喜びがわからないなんてかわいそうだね」「働くことは、労働ではなくて、創造だよ」とか「自己実現だ」「社会貢献だ」「人間としての義務だ」とか、「単なる道楽と同じで楽しいもんだよ」などと言ってくる恵まれた? 人もいそうだ。
しかし、私は、お金をもらって働くのではない活動の方に喜びを感じ、のんびり老後を過ごしたいと思う人たちがたくさんいる社会がおかしな社会だとは思わない。——後略」
元通産官僚でフォーラム4代表。古賀茂明政策ラボ代表。そして、テレビでもお馴染みのコメンテーターが、書いている、上記のような記事を読みました。
話の内容は、このままでは年金制度が破綻すると言う事ですが。この内容にも頷けますが、私が共感したのは、「私は、お金をもらって働くのではない活動の方に喜びを感じ、のんびり老後を過ごしたいと思う人たちがたくさんいる社会がおかしな社会だとは思わない。」という部分です。
この古賀茂明さんは、官僚を止めた当時のコメントは、好感をもっていましたが、最近のコメントは、私には整合性の取れない矛盾したものを感じていました。
芸能人にしても、テレビに出て話をするのは、仕事だとは思いますが、局の意向に合わせてコメントしていると、折角長い時間かけて蓄積してきた、人気を一瞬にして無くす事になると思います。考えた方が良い、と言っても生活懸かっていますからね。
さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。
徒然草 第九十三段 〔原文〕
「牛を賣る者あり。買ふ人、明日その價をやりて牛を取らんといふ。夜の間に牛死ぬ。買はんとする人に利あり、賣らんとする人に損あり」と語る人あり。
これを聞きて、傍なる者の曰く、「牛の主、まことに損ありといへども、又大なる利あり。その故は、生(しゃう)あるもの、死の近き事を知らざること、牛、既に然なり。人、また同じ。はからざるに牛は死し、計らざるに主は存せり。一日の命、萬金よりも重し。牛の價、鵝毛よりも輕し。萬金を得て一錢を失はん人、損ありといふべからず」と言ふに、皆人嘲りて、「その理は牛の主に限るべからず」と言ふ。
また云はく、「されば、人、死を憎まば、生を愛すべし。存命の喜び、日々に樂しまざらんや。愚かなる人、この樂しみを忘れて、いたづがはしく外の樂しみを求め、この財を忘れて、危く他の財を貪るには、志、滿つる事なし。生ける間生を樂しまずして、死に臨みて死を恐れば、この理あるべからず。人みな生を樂しまざるは、死を恐れざる故なり。死を恐れざるにはあらず、死の近き事を忘るゝなり。もしまた、生死の相にあづからずといはば、實の理を得たりといふべし。」といふに、人、いよいよ嘲る。