文武両道のために・・・・『徒然草』を読んで見る。【150】

 今日の文字は『つの』です。書体は草書です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第百四十九段』を読んで見て、感じた文字です。

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☆今年も押し詰まって、もうすぐクリスマス。そして大晦日、翌日になると新しい年がやってきます。

 歳を重ねるごとに、一年は急速に速くなるように思います。この前に還暦を迎えたと思ったら、もう干支が一周してしまいます。

 まだ、少し大掃除の残りがありますが、ぼちぼちやる事にしました。
 
 
 さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。

 
徒然草 第百四十九段 〔原文〕

 鹿茸ろくじょうを鼻にあてて嗅ぐべからず、小さき蟲ありて、鼻より入りて腦をはむといへり。

 

 

『現代文』

『初夏、鹿の古い角の落ちたあとに茸のように生えてくる新しい角を鼻にあてて嗅いではならない。小さな虫がいて、鼻から脳に入って食うと言われる。』

 

 

『角』

 鼻から脳に行く道は、と考えると、虫が通る道は無いとは思うのですが、その虫が、例えば細菌であるとか、「脳を食べるアメーバ」名前を「フォーラーネグレリア」と言うらしいですが、この寄生虫性の髄膜炎は、原発性アメーバ性髄膜脳炎と難しい名前で呼ばれているらしいです。(出典:ナショナル ジオグラフィック協会 News 宇宙&科学 「脳を食べる病原性アメーバ、鼻から侵入」)

 もちろん、鎌倉時代の末期に、この正体が分かっていた分けではないでしょうから、単に虫、と呼んでいたのかも知れません。

 しかし、当時からこのような症例がみられたのでしょう。

 随分科学も医療も進んだとは思いますが、大部分は大昔からあった症例だったと思います。それが最近になって原因が分かり治療方法が研究されている事は、現在病気にかかっている人達には恩恵であるに違いありません。

 時々、病気は自然の摂理と思う事があります。摂理と言うと、宗教色の強い言葉として捉えられる事がありますが、私は、単に自然の法則、自然界を保っていくための自然律と考えています。

 ですから、歳をとれば、自然に老い、そして若い人と変わって、この世界を人類として生きて行けば良いと思います。

 この徒然草で兼好法師も、第七段で『住み果てぬ世に、みにくき姿を待ちえて何かはせん。命長ければ辱多し。長くとも四十に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ。』と四十歳を前に亡くなるのが良いと言っていますが、現在では40歳とは思えませんが、医療が発達して悪戯に寿命を延ばしても良いとは思っていません。

 だからと言って、何も昔から、こんな事はしない方が良いと言われている事に、あえて挑戦してする必要もないと思います。

 最後を迎えるまでは、健康でいたいものです。