中学校で習う漢字三体字典 Part98

 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

486. [][ショウ][画数:12画][部首:石]

子体しょうしたい

 読んで字の如く、ガラスで出来たものです。しかし、これは目の構造の一つで、水晶体の奥にあるゼリー状の組織です。
 この役目は外側からの圧力に対抗するとか、眼球の形を維持するためですが、私にもありますが、薄黒い点のような物が見えます。外から見えるのではなく、物を見る時に邪魔になるような見え方をします。
 これが、飛蚊症ひぶんしょうと言って、この硝子体に濁りが出来るために起こる症状です。
 生まれながらのもの、後発的なものなど色々ですが、年をとる事によっても硝子体が収縮し、後部硝子体剥離が起こります。突然の飛蚊症の原因として最も多いと言われています。
 あまり気にしていないのですが、これが引き金になって色々な病気になる可能性もありますので、これから注意するようにします。と言っても何もしないのですが。

楷書 行書 草書

487. [][ショウ][画数:12画][部首:米]

『鬼瓦にも化

 「馬子にも衣裳」と言うのはよく聞きますが、こんな辛辣な言い方もあるのですね。
 「鬼瓦のように器量のよくない女性も、化粧ひとつでそれなりにきれいに見えるというたとえ。」【出典:ことわざ辞典ONLINE.】。
 鬼瓦にまで例えられたら、化粧ではどうにもならないでしょう。
 しかし最近のインターネットで見られる、化粧を見ると、詐欺と思えるような出来映えです。名前が「詐欺メイク」と言われていますので、さもあらん、です。

楷書 行書 草書

488. [][ショウ][みことのり][画数:12画][部首:言]

書偽造』

 こんな物を偽造する人もいるのですね。罪状がありますから。
 「詔書」と言うのは、「天皇の命令を伝える公文書。現行法では、国事行為について天皇が発する公文書。国会の召集、衆議院の解散、総選挙の施行の公示などは詔書で行われる」【出典:大辞林第三版 三省堂.】。
 こんなものを偽造して何に使おうと言うのでしょう。私には理解出来ません。

楷書 行書 草書

489. [][ショウ][画数:13画][部首:大]

懲戒かんしょうちょうかい

 「勧善懲悪」と言う言葉はよく聞きました。特に一時代を築いた映画のモチーフだったと思います。「勧善懲悪」の場合は、善を勧めて、悪を懲らしめるのですから、映画であれば、ここで拍手の起こるところです。当時は、映画でも拍手をしたものです。
 『懲戒かんしょうちょうかい』と言うのは、善とは書かれてませんが、善行を奨励して悪い事をしたら罰するという事です。
 よく似た言葉に「信賞必罰」がありますが、善行をしたものには褒美をとらせ、悪い事をしたら必ず罰すると言うものです。

楷書 行書 草書

490. [][ショウ][くわ-しい][画数:13画][部首:言]

『耳熟能

 「読書百遍義自ずから見る」こんな言葉もあります。何度も聞いたことは、記憶に残り、人に聞かれても詳しく説明できるという事でしょう。
 「読書百遍義自ずから見る」は、ただ詳しく話せるようになるだけではなく、初めは解らない事でも、何度も読んでいると、自然と内容が分かって来ると言うものです。
 ハッキリ解るかどうかは別にして、私も難解な昔の書物を何度も読んでいる内に、何となく理解できた経験があります。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の486.~490.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【硝】石部(せきぶ)・いし・いしへん
  2. 【粧】米部(べいぶ)・こめ・こめへん
  3. 【詔】言部(げんぶ)・ことば・ゲン・ごんべん
  4. 【奨】大部(だいぶ)・ダイ・だいかんむり・だいかしら
  5. 【詳】言部(げんぶ)・ことば・ゲン・ごんべん

 ・・・・つづく。