中学校で習う漢字三体字典 Part66

 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

326. [][コウ][画数:12画][部首:頁]

背相望こうはいそうぼう

 例年明治神宮は、300万人以上の初詣に訪れた人がいるそうです。
 こんな時にこの言葉を使うのでしょう。前の人の背中をとうなじを見て歩くのですから。
 先日今年の初詣の様子をテレビで観ましたが、よくこれだけ人が集まるものだと感心するほどでした。
 昔の心斎橋も人で賑わい、ごった返していました。今は殆どが外国の人かも知れません。

楷書 行書 草書

327. [溝][コウ][みぞ][画数:13画][部首:水]

深溝高塁しんこうこうるい

 バスティアン・ル・プレストル・ド・ヴォーバン(1633~1707)が確立した「ヴォーバン式築城」が最後の軍事目的の城と言われていますが、日本でも北海道の五稜郭や長野県の龍岡城があります。
 しかし、航空機の出現で、高い堀と深い濠は無力になってしまいました。
 我が町大阪には、大阪城がありますが、大坂夏の陣では先日このブログで取り上げた南惣構堀みなみそうがまえほり(空堀)が難攻不落であったと伝えられています。
 現在の大阪城、実は豊臣秀吉が造ったものではなく、徳川幕府が、豊臣の城を完全に埋めて盛り土をした上に、新たに立てたそうです。
 それも焼失し、現在の大阪城は三代目になるそうです。この三代目を市民の寄付で鉄骨鉄筋コンクリートの最新型大阪城を建造したのが昭和6年といいます。
 それ以降も何度か改修されていますが、建造時に参考になったのが、初代の大坂城だそうです。
 大阪城に行って見ると、どうやって運んだのかと思うほどの大きな石が、石垣に使われています。
 中でも「蛸石」と呼ばれている石は、場内で一番大きな石で59.43m2、四番目に大きい「大手見附石」でもびっくりするほどの大きさです。この大きさは47.98m2
と記録されています。
 もちろん石垣の高さも見上げるくらいですから、とても登れるものではないと思います。
 それでも、兵器が変わり、役に立たなくなったようです。

楷書 行書 草書

328. [][コウ][つな][画数:14画][部首:糸]

『心の駒に手許すな』

 これは自分への戒めに、丁度良い言葉かも知れません。テレビドラマ、ドクターXの大門未知子は、「私、失敗しないので」と言いますが、これも自分を鼓舞すると同時に、自分に対しての戒めかも知れません。有言実行でしょう。
 心は放って置くと、悪い事に染まる傾向があるのかも知れません。常に手綱を引き締めて置く必要があるのでしょう。
 これも我が流儀の創始である、富名腰義珍先生の言葉に「空手は湯の如し 絶えず熱度を与えざれば 元の水に還る」とありますが、適度に負荷を与えるべきなのでしょう。

楷書 行書 草書

329. [][コウ][画数:14画][部首:酉]

『発食品』

 飲む点滴と言われているのが、「甘酒」。この甘酒は、発酵食品ですが、9種類の必須アミノ酸をはじめ、コレステロール低減や便通改善効果など、他にも食物繊維や、善玉菌のエサとなるオリゴ糖も含まれていますから、至れり尽くせりの飲み物です。
 しかも、米麹と米のみで作られているものは、一日にお猪口一杯程度で良いとの事、朝焼き芋と一緒に飲む事にしています。身体の調子は、どうでしょう。
 ちなみに、私は「里村こうじや お米と米麹でつくった あまざけ」と言うのを買っています。前は、違う会社の瓶詰を買っていましたが、少し甘すぎたので、変えました。

楷書 行書 草書

330. [稿][コウ][画数:15画][部首:禾]

『版下原稿

 私は印刷業にも足を突っ込んでいた事があります。その時に主にフィニッシュワークと言う仕事をしていました。これは版下原稿を作る作業です。松下電工の雨といのカタログだったと記憶にあります。
 当時を振り返ると、時間制限があり、何度も徹夜して、朝7時に仕上がり、その足で版下を持参した事がありました。
 その時には和文タイプライターを打ち、レタリングで清打ち用紙で版下原稿を仕上げていました。
 レタリングは通信教育で、和文タイプライターは我流で、一応人並みに打てるようになっていました。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の326.~330.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【項】頁部(けつぶ)・おおがい
  2. 【溝】水部(すいぶ)・みず・さんずい・したみず
  3. 【綱】糸部(べきぶ)・いと・いとへん
  4. 【酵】酉部(ゆうぶ)・とりへん・ひよみのとり・さけのとり・とり
  5. 【稿】禾部(かぶ)・いね・いねへん・のぎ・のぎへん

 ・・・・つづく。