中学校で習う漢字三体字典 Part65

 中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。

321. [][コウ][画数:11画][部首:木]

『脳塞』

 ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症の3種類があるようです。
 名前からラクナ梗塞が楽で良いのかなと思いましたが、脳の深分にある細い血管が詰まる脳梗塞のようで、決して楽ではなさそうです。
 しかしこのラクナ梗塞は手術になる事は無さそうですから、少しは楽なのかも知れません。
 そんな事を考える歳になったと言う事ですね。

楷書 行書 草書

322. [][コウ][のど][画数:12画][部首:口]

元過ぎれば熱さを忘れる』

 ハロー効果の場合は、印象的な出来事が大きなウエイトを占めその他の事はなかなか評価の対象にならない事を言いますが、時間的に身近な事も鮮明に覚えています。
 しかし、時間がたつに従って、その記憶はどんどんと薄くなってしまいます。
 歳のせいだと言ってしまえばそれまでですが、人間は一週間たてば七割がた忘れると言う説もありますから、この諺もあながち間違いでは無さそうです。

楷書 行書 草書

323. [][コウ][あわ-てる][あわ-ただしい][画数:12画][部首:心]

てる乞食は貰いが少ない』

 昔は良く言いました。今考えると、行儀作法の躾でしょうね。
 この諺の意味は、「いては事を仕損じる」と同じだと思います。または、欲張ると反って欲深く思われ施しを受けられなくなるからでしょう。
 どんな事でも、機会があります。チャンス到来の時期を逸する事無く、慌てず騒がずが良いと思います。

楷書 行書 草書

324. [][コウ][かた-い][画数:12画][部首:石]

欺軟怕ぎなんはこう

 意外とこういう人は多いですね。確かに弱い者をいじめて、強い者にへつらうと、一見楽なように思います。寄らば大樹の影ともいいますから。
 しかし、人間には矜持きょうじと言うものがあると思うのですが、古いのでしょうか。
 自分の力で挑んで見て、ダメなら諦めも付くと思います。「自灯明」と言いますから、自分を信じて生きて行く覚悟が必要だと思います。

楷書 行書 草書

325. [][コウ][しぼ-る][し-める][し-まる][画数:12画][部首:糸]

『油をる』

 何度も学生の頃は、先生に油を絞られた事があります。こちらが悪い場合が殆どですが、中には理不尽にぶん殴られた事もありました。
 ただ、この言葉がただ厳しく言われるだけなら我慢できるのですが、本当にネチネチといつまでも怒られると、反って反省できずにいました。
 できれば、一発ガツンと殴られた方が、スッキリするのですが。今では体罰になるのでしょうね。先生も大変ですね。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在中学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、中学校三年間で習う文字の321.~325.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【梗】木部(もくぶ)・き・きへん
  2. 【喉】口部(こうぶ)・くち・くちへん
  3. 【慌】心部(しんぶ)・こころ・りっしんべん・したごころ
  4. 【硬】石部(せきぶ)・いし・いしへん
  5. 【絞】糸部(べきぶ)・いと・いとへん

 ・・・・つづく。