学校で習う漢字三体字典【小学五年生編】Part158

 小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

146. [][ドウ][画数:11画][部首:土]

に入る』

 「堂にのぼりて室に入らず」から出来た言葉だそうですが、堂は表座敷、すなわち客間の事で、奥の間の室には入っていないと言う意味で使われています。
 空手道でも、ルールの上で上手になっても、それは表座敷、奥義を極めたとは言わないと言う事を常に心に置いておくべきだと思っています。

楷書 行書 草書

147. [銅][ドウ][画数:14画][部首:金]

『銅臭』

 現在使われている十円硬貨は素材が青銅です。何か臭いますね。その匂いの事を銅臭と言いますが、お金で地位を得たり、お金を持っている事を自慢するような人をいやしめていう時にこのような言い方をします。
 ただし、近頃は十円硬貨を貯めてもそんなにお金持ちにはなりません。この言葉が出来た時代、中国ではお金は銅で出来ていた事から生まれた言葉です。

楷書 行書 草書

148. [導][ドウ][みちび-く][画数:15画][部首:寸]

『指導』

 指導と言うのは非常に難しく、一律に確定した指導方法がある分けでは無いと思います。
 オリンピックで金メダルを取ると、途端にその指導方法がもてはやされます。駅伝や高校野球などでも同じです。
 しかし、その時代にあった、そして指導する側、指導される側の問題もあると思っています。
 まず、お互いの関係を密にする事に目を向けるのが良いと思っています。

楷書 行書 草書

149. [][トク][え-る][う-る][画数:11画][部首:彳]

『虎穴に入らずんば虎子をず』

 時には、危険な思い、あるいは勇気を奮わないと対処できない事に出くわす事があると思います。
 そんな時にはこの言葉を思い出して、一線を越えて見てはどうでしょう。もしかしたら、良い結果が待っているかも知れません。
 ただし、あくまでも自己責任で。もしかしたら虎に食べられてしまうかも・・・。

楷書 行書 草書

150. [][ドク][画数:8画][部首:毋]

を以てを制す』

 この言葉は、良い意味と悪い意味があると思っています。
 確かに薬などは、ほとんどの薬が用法用量を守らないと、劇薬が含まれていると思いますので、本当の毒になってしまうかもしれません。
 ただ、この言葉には、悪人を退治する時には悪人を起用するような意味があります。
 後で困った事にならないかと、危惧してしまいます。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いています。初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、小学五年生の文字の146.~150.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【堂】土部(どぶ)・つち・つちへん
  2. 【銅】金部(きんぶ)・かね・かねへん
  3. 【導】寸部(すんぶ)・スン
  4. 【得】彳部(てきぶ)・ぎょうにんべん
  5. 【毒】毋部(ぶぶ)・なかれ・はは・ははのかん

 ・・・・つづく。