学校で習う漢字三体字典【小学五年生編】Part139

 小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

51. [][ケン][画数:12画][部首:木]

『指さし点

 結構自分でやると、初めは恥ずかしい物です。しかし、一つづつ指で指示さししめして点検すると、抜けが無くなり正確に点検できます。
 自動車教習所で行う、右良し、左良しと同じです。
 この方法は事務仕事でもあります。一つづつチェックをしてレ点を入れていきます。そうするとすべてに目が届き失敗を防ぐことができます。
 レ点は現在はチェックマークと言うらしいです。今も昔もチェックの方法は変わらないようです。
 コンピュータプログラムの場合は、動作をチェックするためのプログラムを作りバグ(誤り)を探します。

楷書 行書 草書

52. [限][ゲン][かぎ-る][画数:9画][部首:阝]

『楠の木分 梅の木分

 楠木は、成長が遅いが根をしっかり張って堅固な大木に育ちます。それに比べて梅の木は、成長は早く実を結ぶが大木にならない事から、にわか成金に譬えられています。
 最近は財を築く人は、僅かの期間で財力を為します。この人達は成金なのでしょうか。

楷書 行書 草書

53. [][ゲン][あらわ-れる][あらわ-す][画数:11画][部首:王]

『思い内にあれば色外にる』

 出典は、[「礼記」大学]ですが、喜怒哀楽を出すのは人間らしいのですが、空手道の場合は出来るだけ、相手に表情を読み取られないようにする方が良いと思います。
 何か交渉事のある場合も、手の内は明かさない方が上手く行く事が多いと思います。

楷書 行書 草書

54. [][ゲン][へ-る][へ-らす][画数:12画][部首:氵]

『負け惜しみのらず口』

 「おぼえてろよ」と逃げていくのは映画かドラマかもしれません。
 しかし勝った人はあまり口数は多くないでしょう。負けた者が、減らず口をたたいたり、言い訳をする姿はよく見かけます。

楷書 行書 草書

55. [][コ][ゆえ][画数:9画][部首:攵]

『温知新』

 論語の一節「子曰、温故而知新、可以為師矣」が元になり今でも故事として使われる言葉です。書き下し文は、「子曰しいわく、ふるきを温めて新しきを知れば、もって師たるべし。」。ちなみに、「故」は歴史を言い、「温めて」は復習すると考えれば腑に落ちると思います。そして、「師たるべし」は、師としての在り方と言って良いかと思います。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、小学五年生の文字の51.~55.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【検】木部(もくぶ)・き・きへん
  2. 【限】阜部(ふぶ)・おか・こざとへん
  3. 【現】玉部(ぎょくぶ)・たま・たまへん・おうへん
  4. 【減】水部(すいぶ)・みず・さんずい・したみず
  5. 【故】攴部(ぼくぶ)・ぼくづくり・ぼくにょう・のぶん・しぶん・とまた

 ・・・・つづく。