小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
6. [営][エイ][いとな-む][画数:12画][部首:口]
『惨憺経営』
惨憺たる経営なら、見るも無残なとか、見るに忍びないとか、トンデモナイ経営を想像してしまいます。
この言葉は四苦八苦しながら経営すると言う意味で、どんな企業でも、順風満帆とはいかないのが世の中だと思います。
企業の中で中心にいる人たちは、色々苦心し、悩みながら将来を見据えて計画を立てているのだろうと、思います。。
楷書 | 行書 | 草書 |
7. [衛][エイ][画数:16画][部首:行]
『正当防衛』
刑法「第三十六条 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
2 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。」と書いてある部分が「正当防衛」になります。
ところが、問題なのは2項にある「防衛の程度を越えた行為」が判断しにくい所です。
ここでは、刑を軽減とか免除と書いていますが、そもそも1項では罰しないとしているのに、罰しないのに軽減って何?だと思います。
昔私が聞いた話なので、確か実話だと思うのですが、あまりにも時間が経過していて、実話なのか物語なのか、忘却してしまっています。
それは、夜中に強盗に入られた、薙刀6段の年老いた女性が相手を傷つけた時に、過剰防衛に問われたと言う話です。
この話を聞いた時には、裁く人たちはその状況がどんな状況なのか余りにも経験が無かったのか、それとも薙刀6段にもなると、そんな時にも落ち着いて対処できたと解釈したのか。
もし、私が同じ状況になれば、相手の事など考える余裕はないと思っています。
格闘技に対する過剰評価なのか、同じ人間である事を考えてほしいと思ったものです。
楷書 | 行書 | 草書 |
8. [易][エキ][イ][やさ-しい][画数:8画][部首:日]
『万世不易』
こんな事は無いと思うのですが、言葉が出来たのは期待感からでしょうか。
不易流行なら解りますが、いつまでも変わらない事は、この諸行無常の世界では想像がつきません。
楷書 | 行書 | 草書 |
9. [益][エキ][ ヤク][画数:10画][部首:皿]
『問答無益』
隣の国との関係、現在はこの言葉のように無益なのでしょうか。これほど価値観や信条に違いがあると、この言葉のように言いたくなります。
先日「そこまで言って委員会」を観ていましたが、田嶋陽子さんのように、考えている人もいるのですね。
それにしても、彼女の主張が通るのであれば、個人とでも、国と国でも約束ごとは出来ないと考えられます。
後で言うのが通るのであれば、人間は何を信じて人を信用するのか、私には理解できません。
楷書 | 行書 | 草書 |
10. [液][エキ][画数:11画][部首:氵]
『太液芙蓉』
昔から美人と言えば、クレオパトラ7世、楊貴妃、小野小町などがあげられます。
見た事もありませんが、きっと美人だったのでしょう。そんな人の事を言うのにこういう言葉を使ったのでしょう。
池に浮かんでいる蓮の花に譬えたのではと思います。立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花のように。
楷書 | 行書 | 草書 |