学校で習う漢字三体字典【小学五年生編】Part161

 小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

161. [][ヒ][画数:8画][部首:非]

学者、論に負けず』

 確かに論理的に話せない人と話をすると、逆に論破されそうです。なにせ根拠の無い事をさも事実として話されると、反論のしようがありません。
 同じように信じている事が違う人も同じです。噛み合わないと思います。
 やはり、議論をするならば、それなりの共有した部分がないと難しいかも知れません。

楷書 行書 草書

162. [費][ヒ][つい-やす][つい-える][画数:12画][部首:貝]

『冗費』

 なぜ、無駄遣いの事を冗費と言うのでしょう。それで、「冗」と言う漢字を調べて見ました。
 確かに「よけいな。むだ。余分。」とデジタル大辞泉に書いてありました。という事は、冗談も無駄な談義と言う事なのかも知れません。すこしジョークとは趣が違うのかも知れません。

楷書 行書 草書

163. [備][ビ][そな-える][そな-わる][画数:12画][部首:亻]

『文武兼備』

 「文武両道」の方が聞きなれています。近頃は、勉強とスポーツが出来る事を言うようですが、少し内容に隔たりを感じるのは、私だけなのでしょうか。

楷書 行書 草書

164. [評][ヒョウ][画数:12画][部首:言]

『妄評多罪』

 謝る位なら最初からそんな酷評を書かなくてもよいのにと思います。
 文学とは縁遠い私ですら、そんな酷評をよく目の当たりにする事があります。私から言わせてもらえれば、そんな評価しか書けない人は、文学的な素養に欠けるのではないかと思ってしまいます。
 ちなみに、「妄評」と言うのは、いい加減で遠慮のない批評。そして「多罪」は、無礼を詫びる言葉です。手紙に使う事が多いと思います。

楷書 行書 草書

165. [][ヒン][ビン][まず-しい][画数:11画][部首:貝]

は諸道の妨げ』

 最近は確かに何でもお金が必要な時代です。この言葉がピッタリします。昔も同じだったのかと思ってしまいます。
 赤貧洗うような生活に甘んじて、なお道を追求すると言う話を昔何かに書かれてあったのです。
 若い頃にはカッコイイと思ったのですが、さて自分がそんな境遇になったら、やはり生活に必要なお金は必要だと、つくづく思った事もありました。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いています。初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、小学五年生の文字の161.~165.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【非】非部(ひぶ)・あらず・ヒ
  2. 【費】貝部(ばいぶ)・かい・かいへん・こがい
  3. 【備】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  4. 【評】言部(げんぶ)・ことば・ゲン・ごんべん
  5. 【貧】貝部(ばいぶ)・かい・かいへん・こがい

 ・・・・つづく。