学校で習う漢字三体字典【小学六年生編】Part168

 小学校六年生で習う、191字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 小学校で習う漢字を書いてきました。これまで、續木 湖山先生が編集の毛筆書写事典を手本にして書きましたが、今日から江守賢治先生が編集された楷行草、筆順・字体字典を手本に書いています。

 理由は見やすさもありますが、前回までは学年に応じた書体を書かれたと言う事で使わせてもらいました、江守賢治先生の場合は、より書道的な字体に編集されていると思いましたので、そろそろ大人の字体が良いと思い変更しました。
 例えば、今までの「きへん」は、縦の棒(2画目)は最後止めて書いていましたが、従来の楷書の書き方は撥ねるのが一般的だと説明されていますので、その書き方に準じています。

1. [][イ][画数:9画][部首:月]

の腑に落ちる』

 普通は腑に落ちる、と言いますが、こんな具体的な場所を限定した言葉もあるのですね。知りませんでした。
 普段は、納得した、合点がいくなどと言いますが、時には、こんな言葉も、
文章にはちょっと重みがでていいかも知れません。

楷書 行書 草書

2. [][イ][こと][画数:11画][部首:田]

聞猿飛佐助』

 これは、1965年に上映された映画の題名です。当時は異聞と付くものが幾つかあったと記憶しています。
 その時、もしかしたら、常識とされていた歴史物語も異聞の一つかも知れないと思いました。
 歴史は誰かの手によってさも史実のように喧伝されていきますが、果たして本当の歴史はどのようなものなのでしょうか。
 特に近代日本の歴史は国際的にも紛争の元になるようですから、事実を解明してほしいと思います。

楷書 行書 草書

3. [][イ][ ユイ][画数:15画][部首:辶]

千緒万端、せんしょばんたん、いろうあることなし』

 こんな言葉を使う事は、私には一生無いと思いますが、意味位知っておいても良いと思いますので、調べて見ました。
 「あらゆる点で、まったく手落ちがない様子。「千緒万端」は多くの事柄、「遺漏」は手落ち。」【出典:ことわざ辞典ONLINE.】。
 そんな事ってあるのでしょうか、私は高野山の住職から、高校生の時に「如才がない」と言われた事がありました。その「如才がない」と言う言葉には、抜かりが無いと言う意味もあります。しかし、私の人生を振り返ってみると、抜け穴だらけだったと思います。
 もしかしたら、「如才がない」と言う言葉の中には、愛想が良いと言う意味もありますから、そっちの方で言われたのかも知れません。

楷書 行書 草書

4. [][イキ][画数:11画][部首:土]

同嗜しゅいきどうし

 最近は国際化が進み、同じ趣味を持つ他国の人はざらにいると思います。
 今から45年ほど前に、空手道で人を指導する立場になりました。その最初に指導したのがニュージーランドで同門の指導者の元で練習していたタンディー・トウ・アーサーと言う私と年齢が同じ人です。
 彼は私以上に日本の文化に造詣が深く、まさにこの言葉に相応しいと思います。
 現在はカナダで会社を経営する傍ら、空手道を指導しています。

楷書 行書 草書

5. [][ウ][画数:6画][部首:宀]

八紘一はっこういちう

 私には馴染みがある言葉ですが、どうも一般にはおぞましい言葉として感じる人もいるようです。
 軍国主義を連想すると言う意味で、過去に三原じゅん子さんが国会質疑で発言し話題になったと言う事ですが、「侵略を正当化するために使われたスローガン」と捉えている人もいるとか。
 しかし、家族のように仲良く暮らして行ける国にしようとするのがなぜ曲解されるのでしょう。
 「世界は一家人類は兄弟姉妹」と言われたのは故笹川良一氏です。空手道もその恩恵を随分受けて今の全日本空手道連盟に発展してきました。
 言葉の意味も、感じ方で色々変わるのですね。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いています。初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、小学六年生の文字の1.~5.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【胃】・肉部(にくぶ)・ニク・にくづき
  2. 【異】・田部(でんぶ)・た・たへん
  3. 【遺】・辵部(ちゃくぶ)・しんにょう・しんにゅう
  4. 【域】・土部(どぶ)・つち・つちへん
  5. 【宇】・宀部(べんぶ)・うかんむり

 ・・・・つづく。