今日の一文字は『鬼』です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第五十段』を読んで見て、感じた文字です。
原文
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鬼
大阪でも断続的に、雨が降り続いています。まるで梅雨のようです。北海道では、ほんの少し生活が戻りつつあるようなニュースを見ますが、実際に元の生活に戻るにはまだ時間がかかりそうです。
続いて台風22号も発生しているようで、進路は今のところ西に向いていますが、いつ進路変更してくるか判らないのが、今の台風の特徴みたいなので、注意が必要です。
それにしても、大阪府警富田林署から逃走している、樋田容疑者の足取りが掴めません。警察も頑張っていると思いますが、少なくともテレビも、捕まるまでは、ニュースを続けてほしいと思います。
目まぐるしく、災害や残酷な犯罪が起こる中で、テレビ番組も大変でしょうが、原点にも戻って、ニュースとバラエティは切り離して、情報の発信をお願いしたいところです。
さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。
徒然草 第五十段 〔原文〕
應長のころ、伊勢の國より、女の鬼になりたるを率て上りたりといふ事ありて、その頃二十日ばかり、日ごとに、京・白川の人、鬼見にとて出で惑ふ。「昨日は西園寺に參りたりし、今日は院へ参るべし。たゞ今はそこそこに」など云ひあへり。まさしく見たりといふ人もなく、虚言といふ人もなし。上下たゞ鬼の事のみいひやまず。
その頃、東山より、安居院の邊へまかり侍りしに、四條より上さまの人、みな北をさして走る。「一條室町に鬼あり」とのゝしり合へり。今出川の邊より見やれば、院の御桟敷のあたり、更に通り得べうもあらず立ちこみたり。はやく跡なき事にはあらざんめりとて、人をやりて見するに、大方逢へるものなし。暮るゝまでかく立ちさわぎて、はては鬪諍おこりて、あさましきことどもありけり。
そのころおしなべて、二日三日人のわづらふこと侍りしをぞ、「かの鬼の虚言は、この兆を示すなりけり」といふ人も侍りし。