今日の一文字は『無』です。今日読んで見ようと思う、『徒然草 第十八段』を読んで見て、感じた文字です。
原文
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財
無
関東地方は昨夜から、台風13号が時速10Kmで猛威を奮っています。息子一家と娘一家が関東に住んでいますので、大丈夫でしょうか。
無駄だと思う税金の使い方が、近年目立つようになりました。人間の命が大切であると標榜する割には、自然災害に手立てを打つのは、後手に回っています。少しは「備えあれば憂いなし」と、備えに税金を投入するべきと思います。
さぁ、今日も一日元気で過ごしましょう。
徒然草 第十八段 〔原文〕
人はおのれをつづまやかにし、奢りを退けて財を持たず、世をむさぼらざらんぞ、いみじかるべき。昔より、賢き人の富めるは稀なり。
唐土に許由と言ひつる人は、さらに身にしたがへる貯へもなくて、水をも手にして捧げて飲みけるを見て、なりびさこといふ物を人の得させたりければ、ある時、木の枝にかけたりけるが、風に吹かれて鳴りけるを、かしかましとて捨てつ。
また手にむすびてぞ水も飲みける。いかばかり心のうち涼しかりけん。孫晨は冬月に衾なくて、藁一束ありけるを、夕には是に臥し、朝には収めけり。
もろこしの人は、これをいみじと思へばこそ、記しとどめて世にも伝へけめ、これらの人は、語りも伝ふべからず。