今年一年壁に掛けて置く言葉を色紙に書きました。
『照顧脚下』と書いています。書体は草書です。
言葉は、鎌倉時代の禅僧・孤峰覚明が禅の極意を説明したと言う説がありますが、私の所有する村瀬玄妙と言う黄檗山塔頭緑樹院住職が書かれた、禅問答入門と言う本には、『脚下照顧』とあり、慧能和尚と慧明和尚のやりとりの中で次のように書かれてあります。
『・・・私は黄梅山で弘忍和尚のもとにあって多くの人たちと修業にはげんできましたが、自分自身を照らし出して見る(脚下照顧)という修行はさっぱりいたしておりませんでした。・・・・』(慧明和尚の言葉)
慧能和尚は中国禅宗(南宗)の六祖ですから、これは中国唐の時代のことです。
どちらが正しいのか分かりませんが、考え方は唐の時代に中国で、四字熟語は鎌倉時代に日本で、と解釈しておきましょう。
また、これは略して『看脚下』とも言います。
短冊に『春の海 終日のたり のたりかな』と与謝野蕪村の句を書きました。
今年も一年、こんな気分で過ごせるように。
僅かな枚数ですが、年賀状にもこの短冊を印字しました。
今年もよろしくお願いします。
今年は、一月四日から通常通りブログを更新する予定です。