学校で習う漢字三体字典【小学六年生編】Part184

 小学校六年生で習う、191字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 小学校で習う漢字を書いてきました。これまで、續木 湖山先生が編集の毛筆書写事典を手本にして書きましたが、今は江守賢治先生が編集された楷行草、筆順・字体字典を手本に書いています。

 理由は見やすさもありますが、五年生までは学年に応じた書体を書かれたと言う事で使わせてもらいました、江守賢治先生の場合は、より書道的な字体に編集されていると思いましたので、そろそろ大人の字体が良いと思い変更しました。

 例えば、今までの「きへん」は、縦の棒(2画目)は最後止めて書いていましたが、従来の楷書の書き方は撥ねるのが一般的だと説明されていますので、その書き方に準じています。

81. [][ジュウ][たて][画数:16画][部首:糸]

『蟹をに歩かせることはできない』

 蟹は、横に歩くと言う先入観が、こういう言葉を作ったのでしょう。普通は常識として横に歩くという風に思っています。
 最近ですが縦に歩く蟹を見ました。見たと言っても、テレビの番組でですが、驚きです。しかし、世界を探すと意外と縦に歩く蟹がいるようです。
 だとしたら、この諺が通用しないですね。井の中の蛙大海を知らずです。日本ではミナミコメツキガニが立てに歩くようですし、後ろ向きに歩くアサヒガニもいるようです。
 そして、なんと、横歩きの蟹を縦に歩かせる事が出来るようです。試してはいませんが、くるくる回して、目を回してやると、横歩きの蟹が縦にあるくそうです。真意のほどは分かりません。

楷書 行書 草書

82. [][シュク][ちぢ-む][ちぢ-まる][ちぢ-める][ちぢ-れる][ちぢ-らす][画数:17画][部首:糸]

衣節食』

 エンゲル係数と言うのを習った事があります。生活水準のバロメータとして有名です。
 これは、消費の中で食費が占める割合ですが、飽食の時代の現在ではどうなんでしょう。
 この『衣節食』は、衣食、すなわち着るものと食べ物を節約する言葉ですが、最近電車に乗っても、皆おしゃれになったと、つくづく思います。格差社会と言われる割には、昔よりも生活水準が高くなったのではないでしょうか。

楷書 行書 草書

83. [][ジュク][う-れる][画数:15画][部首:⺣]

『青柿が柿弔う』

 良寛さんの句「散る桜 残る桜も 散る桜」と同じような意味で解釈しています。
 諸行無常の世界です。いつどうなるか、先の事は分かりません。

楷書 行書 草書

84. [][ジュン][画数:10画][部首:糸]

『単明快』

 単純であれば、明快とは限りません。しかし、明快なものほど単純であるべきだと思っています。
 簡単な事を、なぜか難しく話す人がいます。また文章にする人もいます。知識が豊富な事をひけらかしたいのかも知れませんが、逆効果だと思います。
 難しい事を簡単な言葉で、簡潔に表現できる人は、知識も豊富で、賢い人だと思います。

楷書 行書 草書

85. [][ショ][画数:5画][部首:几]

『地獄も住み

 住めば都とも言いますが、地獄に住んだことがないので解りません。
 一生の間に、住む所を何度もヤドカリのように替わってきました。仕事の関係で止む終えずと言う事もありましたが、やはり同じ所にいる方が住みやすいとは思います。
 ただ、住めば都で、それなりに周りの状況も把握できるようになりますし、馴染んで来ます。
 今住んでいる場所は、終の棲家となると思います。ただ、まだ馴染む所までは来ていないのが現状です。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いています。初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、小学六年生の文字の81.~85.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【縦】・糸部(べきぶ)・いと・いとへん
  2. 【縮】・糸部(べきぶ)・いと・いとへん
  3. 【熟】・火部(かぶ)・ひ・ひへん・れっか・れんが
  4. 【純】・糸部(べきぶ)・いと・いとへん
  5. 【処】・几部(きぶ)・つくえ・きにょう・つくえきにょう・かぜかんむり・かぜがまえ

 ・・・・つづく。