学校で習う漢字三体字典【小学六年生編】Part200

 小学校六年生で習う、191字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

 小学校で習う漢字を書いてきました。これまで、續木 湖山先生が編集の毛筆書写事典を手本にして書きましたが、今は江守賢治先生が編集された楷行草、筆順・字体字典を手本に書いています。

 理由は見やすさもありますが、五年生までは学年に応じた書体を書かれたと言う事で使わせてもらいました、江守賢治先生の場合は、より書道的な字体に編集されていると思いましたので、そろそろ大人の字体が良いと思い変更しました。

 例えば、今までの「きへん」は、縦の棒(2画目)は最後止めて書いていましたが、従来の楷書の書き方は撥ねるのが一般的だと説明されていますので、その書き方に準じています。

161. [並][ヘイ][なみ][なら-べる][なら-ぶ][なら-びに][画数:8画][部首:一]

並駆斉駕へいくせいが

 よく似た言葉に、「どんぐりの背比べ」と言うのがありますが、似て非なるものと言えます。
 この言葉は「並駕斉駆へいがせいく」とも言います。実力に差が無い時に言うのですが、どちらかというと、実力伯仲、能力や地位などが高い場合に使うとピッタリきます。

楷書 行書 草書

162. [陛][ヘイ][画数:10画][部首:阝]

『陛下』

 単独で用いる時は、天皇陛下の事をいい、他に皇后・皇太后・太皇太后・上皇・上皇后の敬称としても使うようです。
 ちなみに、「陛」は、宮殿の階段を意味するらしいです。

楷書 行書 草書

163. [][ヘイ][と-じる][と-ざす][し-める][し-まる][画数:11画][部首:門]

『口はじておけ 目は開けておけ』

 格言なのでしょうか、人生訓とでも言いますか、「口は禍の元」とも言います。どうも英文の訳だと思えます。  Keep your mouth shut and your eyes open.
 しかし、目で見ていても、見過ごす事もあれば、耳で聞いているつもりでも、聞き流す事もあります。
 「目は口程に物を言う」とも言いますが、なかなか相手に伝達する手段としては、やはり口に頼りがちになるのが人情です。
 その「口」は余計な事も言いますし、相手を逆なでする事もあります。逆なでならまだしも、逆鱗に触れてしまうこともあるでしょう。
 できれば、この格言のように『口はじておけ 目は開けておけ』を頭の片隅にでも置いておくのが良いでしょう。

楷書 行書 草書

164. [][ヘン][かた][画数:4画][部首:片]

へんりん

 意味から言うと、見逃すような小さな事柄かも知れませんが、才能などは、その片鱗が大きく育つ要因になるかも知れません。
 その片鱗を見つける事も、指導者の大きな役割だと思っています。
 片鱗は、見せようと思っても見せられず、自然に頭角を現すものだと思っています。それが個性と言うものだと思っています。

楷書 行書 草書

165. [][ホ][おぎな-う][画数:12画][部首:衤]

拾遺しゅういほけつ

 こんな難しい言葉を使う事はありませんが、実際にはよくしている事です。
 特にプログラムのバグ取などは、まさに見落としや誤りを正す作業です。
 会社では、あまり目立ってこれをすると、重箱の隅を楊枝でほじくるような人と悪評が立ちそうです。
 人のあら捜しばかりしているのもどうかと思いますが、やはり間違いは訂正しなければ、その人の恥にもなりかねません。しかし、それを相手に伝えるのに苦労しますね。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いています。初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、小学六年生の文字の161.~165.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【並】・一部(いちぶ)・イチ
  2. 【陛】・阜部(ふぶ)・おか・こざとへん
  3. 【閉】・門部(もんぶ)・モン・もんがまえ・かどがまえ
  4. 【片】・片部(へんぶ)・かた・かたへん
  5. 【補】・衣部(いぶ)・ころも・ころもへん

 ・・・・つづく。