持久力の付け方

取りあえず、持久力を解明  

持久力には全身持久力と筋持久力があることは、なんとなく解ると思います。

例えば、山登りやハイキング、一日中肉体運動をした後など、全身が気怠くなり、寝つきが悪くなるとか、足を上げて寝たくなるなど、疲れを感じます。これが全身の持久力のバロメーターです。

この全身持久力に関係が深いのは、良く赤筋と呼ばれる遅筋です。また、全身持久力を呼吸循環機能の持久力と表現する事がありますが、肺・心臓・血管の持久力にも関係があります。

このことから、全身持久力を向上させようと思うと、全身の遅筋と同時に肺・心臓・血管の機能の強化も図らなければなりません。

筋の持久力は、個別の筋肉群の持久力の事です。
例えば全力で走ったり、空手で言えば、蹴りや突きを連続で行っていると、瞬発力がなくなり威力がなくなってきます。いわゆる無酸素運動と呼ばれる運動です。
当然ハアハアゼイゼイと呼吸循環機能にも疲れが来ますが、もう足も手も上げられなくなり、座り込んでしまうほどの疲れが一気にきます。

これは、速筋と呼ばれ、見た目白い筋肉なので白筋とも言われ、瞬発力には長けていますが、長くは力を発揮できません。

また、筋持久力と全身持久力を向上させた場合、体に違いがでます。

その鍛え方にもよりますが、極端な例がマラソン選手ボディビルダーだと思います。見た目が全く違います。

しかし、見た目に見えないところでも、大きな違いがでてきます。
それは、心臓の左心室の大きさです。
私は見たことありませんから、受け売りです。
両方(マラソン選手とボディビルダー)とも心筋厚くなっているそうですが、全身持久力の運動をしている人(マラソン選手)は、心臓が最終的に血液を全身に送り出す空間、すなわち心臓の左心室分が大きくなり、多くの血液を送り出せるようになるようです。

本当に、人間の体って不思議ですね。

また、原動力になるエネルギーの質も全く違うようです。
速筋(筋持久力)の場合は、筋グリコーゲンを単独で使用するそうですし、遅筋(全身持久力)の場合(特に有酸素運動)は、脂肪をおもな原動力としますので脂肪を燃焼させるための酸素が重要な役割を果たしているという事のようです。

ただ、どちらもエネルギーとして使いますが、主にどちらを使うかを考えた時ですので、誤解のないようにしてください。

上記のように脂肪燃焼を目的(ダイエットなど)にした場合、当然、有酸素運動が効果があるようですが、筋力トレーニングにもカロリー消費の面から考えると効果があるようです。筋肉が大きくなる事によって、基礎代謝が大きくなり、動かない時でもカロリーを使ってくれるようになるからです。

ですから、目的によってトレーニングの方法も考えた方が良いのです。

私の目的は、動ける体を維持しながら歳を重ねる事にありますから、ある程度の筋力、ある程度の筋持久力、ある程度の全身持久力を作っていく必要があると考えています。

そのための方法を公開します。

一つは前回までのブログの記事に記載した、基礎体力の維持でが、今回の持久力もこれに加える必要があります。

私が必要とする持久力(筋持久力・全身持久力)を、維持し強化する方法を動画で公開します。

これは、昔から道場で行われている稽古の方法に、最新の運動方法を取り入れて、カリキュラムを作っています。
その一つを紹介したいと思います。

行われているのは、「鉄騎初段」という松濤館流に伝わる「型」というもので、これを7回繰り返しています。始めの一回は通常の速さ、二回目から七回目は早送りしてます。
「型」と「型」の間に*インターバルのため、ゆっくりその場突きをしています。

最新の*タバタ式プロトコル(HIIT:High-intensity interval training)と言われる*インターバルトレーニングを元にカリキュラムを作りました。

通常「型」を演武したり、稽古するのと違って、緩急をつけず、初めから終わりまで一気に動作をするようにしています。

これにより、ある程度の筋力・ある程度の筋持久力・ある程度の全身持久力を維持向上させることができます。

*言葉の説明
*タバタ式プロトコル:
田畑 泉教授(スポーツ健康科学部・学部長)・立命館大学スポーツ健康科学部教授(同学部長)・健康増進やスポーツ競技力の向上に関する身体活動を研究
田畑教授が1996年に科学的にメカニズムを証明したトレーニング法(インターバルトレーニングの一種)
*ンターバルトレーニング
(Interval training)
2つのイベントの間隔を意味する語で、急走と休息(不完全休息)という2つのイベントを組み合わせて行うトレーニング