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昨日、念願の『正師範合格通知』が届きました。免状申請しましたので、来月末に送付されます。
これで、一般の大人の人を指導できるようになりました。また、免状が届いた時に、免状を掲載したいと思っています。
これで当初の目的は達したのですが、全く自信はありません。まだ自分の字が出来ていない状態です。もう少し、練習して、手本を見なくても、古典を臨書しなくても、自分の字を、自信をもって書けるようになりたいと思います。
ですから、今朝も文字を選んで書く事にします。
今まで通り『楷行草筆順・字体字典』(江守賢治著)から、上手く書けそうな文字と、難しそうだな、と思う文字の二種類の文字を選ぶようにしました。
前回は、「ふるとり」「れっか」「したごころ」を取り上げました。
文字は、「隻」「集」「雑」、「烈」「然」「無」、「恭」「慕」を楷書で、「雑」「烈」を書写体で書きました。
今回は、「したみず」「こまぬき」「いのこ」を取り上げました。
文字は、「泉」「泰」、「弁」「弄」「幣」、「豚」「象」「豪」を楷書で、「弄」「幣」「豪」を書写体で書きました。
おなじ、「したみず」でも、この「水」の書き方は、縦画に対して、左に点が二つ、右に点が二つになります。この場合は、全ての点の打ち方が違いますので、点の打ち方がポイントになります。
「こまぬき」と言うのですね。知りませんでした。江守賢治先生の文字は、これまで手本にして書いてきましたが、好感が持てる一つの要素として、幾何学的に考えてあると思えるふしがあります。私がそう感じているだけかも知れませんが、文字を書く一つの指標になります。
この文字で言えば、「ム」の三角形と、下の横画の頂点を結ぶと三角形ができる事、そして、「ム」の一画目の折れの頂点と、「こまぬき」の二画目の左払いの起筆と三画目の収筆の部分が直線で結ばれている事は、偶然ではない気がしています。これは、色々な文字に言えると思いますので、計算されたものだと思っています。
楷書の方は、先ほどのポイントから見ますと、横画の起筆と、二画目の収筆、三画目の収筆が直線で結ばれる事だと思います。これは、先ほどの「こまぬき」でも同様に書かれています。
書写体の方は、最後の長点が右上がりにならずに、その前の左払いの画の収筆と水平に収めてある事も、文字を安定させるための工夫だと思います。
この書写体の場合は、下の部分の収筆が少し下がっています。これは、上の部分とのバランスを取るためだと理解しました。
楷書の場合は、「こまぬき」が太過ぎました。バランスを取るのは難しいものです。
書いている時から、「月」が難しく、旁の「いのこ」の方が上手く書けました。「月」は簡単に見えますが、上手く書けませんでした。
思いのほか、上手く書けたと思います。手本のお陰ですね。
この文字のポイントは、八画目の入筆から少し右下に起筆を伸ばす事に置きました。そして真直ぐ下に下ろすのではなく、やや左下に引き下ろす事がこの文字を作っています。
「いのこ」の部分は上手く書けたのですが、上の部分のバランスが悪かったようです。
書写体は、一見上手く書けたように思ったのですが、縦に長すぎる気がしています。
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【参考文献】
・青山杉雨・村上三島(1976-1978)『入門毎日書道講座1』毎日書道講座刊行委員会.
・高塚竹堂(1967-1982)『書道三体字典』株式会社野ばら社.
・関根薫園(1998)『はじめての書道楷書』株式会社岩崎芸術社.
・江守賢治(1995-2016)『硬筆毛筆書写検定 理論問題のすべて』株師会社日本習字普及協会.
江守賢治(1981-1990)『常用漢字など二千五百字、楷行草総覧』日本放送出版協会.
・江守賢治(2000)『楷行草筆順・字体字典』株式会社三省堂.
・余雪曼(1968-1990)『書道技法講座〈楷書〉九成宮醴泉銘』株式会社二玄社.
・續木湖山(1970)『毛筆書写事典』教育出版株式会社.