学校で習う漢字三体字典【小学五年生編】Part133

 小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

21. [][カイ][ゲ][と-く][と-かす][と-ける][画数:13画][部首:角]

げだつ

 この言葉は仏教で使われますが、一般的にもよく知られていると思います。普通に言えば悟りを開く事ですが、この悟りを開くと言うのも、言葉は知っていても、内容についてはあまり知られていないと思います。
 生きていると、迷わない人はいないと思います。そして、何かに囚われてしまったり、苦悩が自分を苛めます。
 そんな苦しみから解放されて、自由な身になる事が、解脱すると言う事でしょう。
 憲法では自由は保障されていますが、それは法律の範囲です。残念ながら自分で自分を雁字搦がんじがらめにしてしまうのが人間かも知れません。

楷書 行書 草書

22. [][カク][ コウ][画数:10画][部首:木]

『人

 人格と言う言葉、英語で言うとパーソナリティと訳されますが、少し日本人が言う意味とは違います。
 パーソナリティの場合はどちらかと言うと、性格に近いと思いますが、人格の場合は性格だけではなく、知識や教養、あるいは価値観や道徳観も含めた人間そのものの評価だと思います。

楷書 行書 草書

23. [][カク][たし-か][たし-かめる][画数:15画][部首:石]

乎不抜かっこふばつ

 不動心と同じように心が動かない事ですが、この言葉の場合は、動かせない固着した精神のようにも感じます。
 心はその状況に合わせて動く方が自然です。ただ、心が自分の意志でコントロールが出来ている間は良いと思いますが、制御不能になると困ります。
 信念に基づいて頑なに心が動かないのも、一つの執着だと思っています。特に年老いてからは、頑迷と取られかねません。私と同年代の人は共に気を付けましょう。

楷書 行書 草書

24. [額][ガク][ひたい][画数:18画][部首:頁]

焦頭らんがくしょうとう

 この意味は「大切なことを忘れて、必要の無いことを重要視すること。または、何かをするときに非常に苦労すること。」【出典:四字熟語事典ONLINE.】。
 的外れと言えば良いのか、何かを成そうとした時に、兎角本来の目的を忘れてしまい、枝葉末節に目が向きやすくなります。
 そんな人ばかりではないと思いますが、物事に没頭していると、そんな事も何度か経験があります。
 特にコンピュータのプログラムを組んでいると、つまらない事に時間を費やしてしまう事があります。やはり、仕様書が必要ですね。

楷書 行書 草書

25. [][カン][画数:5画][部首:刂]

万世不ばんせいふかん

 この言葉のように永遠に残る物がこの世界にあるのでしょうか。
 世代を超えて残る物は、色々あると思います。永遠と見えても人が造った物も、自然界も変わる事の方が自然だと思っています。
 そして、何より人の価値観もその時代によって様変わりしてきました。そして、価値が無くなった物は、自然と消え去って行きます。それが世の中では無いのでしょうか。

楷書 行書 草書
覚 書

現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

今回は、小学五年生の文字の21.~25.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【解】角部(かくぶ)・つの・つのへん
  2. 【格】木部(もくぶ)・き・きへん
  3. 【確】石部(せきぶ)・いし・いしへん
  4. 【額】頁部(けつぶ)・おおがい
  5. 【刊】刀部(とうぶ)・かたな・りっとう

 ・・・・つづく。