学校で習う漢字三体字典【小学五年生編】Part162

 小学校五年生で習う、193字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

 表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

166. [][フ][ぬの][画数:5画][部首:巾]

ふいの交わり』

 私の父親は、この言葉通り誰でも分け隔てなく交際していました。母親は表には出しませんが、逆でした。生まれた環境なのか、それとも、父親は戦争でそんな性格になったのか、今では分かりません。
 私はどうなのかと言いますと、どちらかと言うと母親に似ているのですね。顔には出しませんが、内心は差別する気持ちがあるのかも知れません。

楷書 行書 草書

167. [][フ][画数:11画][部首:女]

匹夫匹ひっぷひっぷ

 無教養で道理の分からない男女の事を、封建時代に言われていたようです。
 しかし、時代は変わっても、身分はともかく教養や道理は身に付けていたいと思います。

楷書 行書 草書

168. [][ブ][ム][画数:8画][部首:止]

士の情け』

 本来は切腹する時に苦しまないように介錯するなどの情けを言うのですが、今では弱い者への温情や同情に使われる事が多いと思います。

楷書 行書 草書

169. [][フク][画数:12画][部首:彳]

『己にち 礼にかえる』

 己に克と言うのは、人間の色々な煩悩に対して自分の強い意志と経験や知識によって打ち克つことです。そして人間として悖るような行為をしないよう礼を重んじた行動をすることだと思います。
 果たして一生の間に何度踏み外すのでしょう。

楷書 行書 草書

170. [][フク][画数:14画][部首:衤]

眼』

 トンボなどは、1万~2.8万個の個眼があるようです。しかし、どのように見えるのでしょうか。
 たとえ見れたとしてもどのような情報処理をしているのでしょう。不思議です。
 ただ、ものの見方を色々な角度で見るようにする時にも、この言葉を使う事があります。
 確かに横から見ると三角形でも、上から見ると円、でも実態は円錐形と言う場合もあります。

楷書 行書 草書
覚 書

 現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いています。初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

 そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

 今回は、小学五年生の文字の166.~170.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【布】巾部(きんぶ)・はば・はばへん・きんへん・きんべん
  2. 【婦】女部(じょぶ)・おんな・おんなへん
  3. 【武】止部(しぶ)・とめる・とめへん
  4. 【復】彳部(てきぶ)・ぎょうにんべん
  5. 【複】衣部(いぶ)・ころも・ころもへん

 ・・・・つづく。