学校で習う漢字三体字典【小学四年生編】Part118

 小学校四年生で習う、202字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

146. [][ドウ][はたら-く][画数:13画][部首:亻]

『一工面二き』

 私もそう思うのです。この言葉のようにまず工夫し、それから実際に身体を動かす方が効果が得られやすいと。
 しかし若い頃は、考えすぎて行動が遅くなり、仕事が遅いと言われた事もありました。また、見切り発車も大切と教わった事もあります。
 これも、なるほどと思いました。宇宙に行くロケットでさえ、途中で軌道修正すると考えると、よく理解できました。
 ただ、がむしゃらに身体を動かせば結果が出るとは限りません。行動が先と言う人は、立ち止まって考える事も必要で、行動が伴わない人は、まず身体を動かして見る事も大切かも知れません。

楷書 行書 草書

147. [][トク][画数:10画][部首:牜]

権階級』

 自由だ平等だと言っても、生まれた時から不平等に生まれてくるのが人間だと思います。
 中でもその時代にあった特別な権利を有する人達もいます。江戸時代であれば士農工商と云われる階級制度がありました。
 現在でもあからさまでは無いかも分かりませんが、現実にそんな思いをする事にも出くわします。

楷書 行書 草書

148. [][トク][画数:14画][部首:彳]

『後生はの余り』

 これも辞書を引用してみましょう。「もっぱら功徳を施すことに努力すれば、自然と来世の極楽往生はかなうものである。一説に、生活に余裕がなければ信心もできない、の意とも。」【出典:大辞林第三版 三省堂.】。
 私は信心深くないので、来世は分かりません。この辞書にある後者の「生活に余裕がなければ信心もできない」の方が納得できるのですが、生活に余裕がなければ、人の事を考える余裕もできないと思います。

楷書 行書 草書

149. [][ とち][画数:9画][部首:木]

葉人参』

 栃のつく言葉は、栃木県しか浮かびません。色々探しているとこんな人参には似ても似つかないものが見つかりました。どうも薬に使われる様です。解熱、痰切り、食欲不振などに効くようですが試した事はありません。
写真(栃葉人参)では赤ですが、これが黒くなるのが特徴のようです。

楷書 行書 草書

150. [][ナ][画数:8画][部首:大]

落の底』

 奈落だけでも底知れない深い場所を表しますが、底は、なお強調した言い方です。
 もともとサンスクリット語の読み方を漢字で表現しているので当て字だと思います。他にも「那落」「捺落」などの表記の仕方があるようです。

楷書 行書 草書
覚 書

現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

今回は、小学四年生の文字の146.~150.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【働】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  2. 【特】牛部(ぎゅうぶ)・うし・うしへん
  3. 【徳】彳部(てきぶ)・ぎょうにんべん
  4. 【栃】木部(もくぶ)・き・きへん
  5. 【奈】大部(だいぶ)・ダイ・だいかんむり・だいかしら

 ・・・・つづく。