小学校四年生で習う、202字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
111. [清][セイ][ ショウ][きよ-い][きよ-まる][きよ-める][画数:11画][部首:氵]
『清濁併せ呑む』
昔この言葉を聞いた時には、詭弁と思いました。若かったのですね。
最近では、良いと思う事も、悪いと思う事も、何にとって、誰にとっての事なのかと思うと、この言葉の意味が何となく腑に落ちるような気がします。
楷書 | 行書 | 草書 |
112. [静][セイ][ ジョウ][しず][しず-か][しず-まる][しず-める][画数:14画][部首:青]
『安閑恬静』
何事も無く、平和な時を過ごせることを言うのでしょうが、人生は何の問題もなく、心配事も無い日が幾日あったでしょうか。
徳川家康の遺訓「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し」が脳裏をかすめます。
楷書 | 行書 | 草書 |
113. [席][セキ][画数:10画][部首:巾]
『席暖まるに暇あらず』
そんな時期もありました。何でこんなに忙しいのか、思っている間に齢を重ね、今では席が暖まり過ぎてしまっています。
若い頃には「呼ばれている間が花」と思って忙しさに立ち向かっていた事が、今では懐かしく思います。
楷書 | 行書 | 草書 |
114. [積][セキ][つ-む][つ-もる][画数:16画][部首:禾]
『堆金積玉』
格差社会と言いますが、今も昔も変わらないと思っています。
ある所にはあるとも言います。ごく一部の人が『堆金積玉』のようにお金や財宝を集めているのでしょう。
どんな生活をしているのか、想像も出来ませんが、果たして幸せなのでしょうか。
持たない者の僻みかも知れません。ただ私はかつて人を羨むとか僻みの感情を持ったことが無いので、よく解りませんが。人はそれぞれと思っています。
楷書 | 行書 | 草書 |
115. [折][セツ][お-る][おり][お-れる][画数:7画][部首:扌]
『三度肘を折って良医となる』
「医は仁ならざるの術、務めて仁をなさんと欲す」これは、江戸時代の中津藩藩医、大江雲澤の言葉ですが、医学を志す者に限らず、職業と言うものは、ただ金儲けの為の生業とせず、人の為に役立ってこそ意味があると思います。
現在はそのバランスが、利益に傾き過ぎているような気がしているのですが。
楷書 | 行書 | 草書 |