学校で習う漢字三体字典【小学四年生編】Part123

 小学校四年生で習う、202字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。

表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。

171. [][ベツ][わか-れる][画数:7画][部首:刂]

『思慮分

 深くよく考えて、判断をすると言う事ですが、考える事も判断する事も、相当の基礎学力、基礎知識が無くては、独りよがりになってしまいます。
 勉強はいつからでも始められます。自分の事ですが。

楷書 行書 草書

172. [][ヘン][あたり][べ][画数:5画][部首:辶]

『馬を水につれていけても水を飲ませることはできない』

 本人にその気が無ければ、環境を整えても思うようにならない事だと思います。
 馬の場合でも、喉が渇いていれば、水を飲むと思いますが、人間の場合は複雑な人間関係や思惑がありますから、難しいと思います。
 特に習い事をさせようと親が環境を与えても、子供にその気がなければ、現在の言葉で言えば虐待になるのかも知れません。

楷書 行書 草書

173. [][ヘン][か-わる][か-える][画数:9画][部首:夂]

『月日われば気も変わる』

 日々是好日と言う分けにはいかないのが人生だと思います。しかし、人間の智慧とでも言いますか、忘れる事も人間の特権でしょう。嵐が過ぎれば晴れた日も来るの世の中です。
 もちろん仏教用語の「日々是好日」も、あるがままに出来事を受け入れると言う意味だと思うのですが。

楷書 行書 草書

174. [便][ベン][ビン][たよ-り][画数:9画][部首:亻]

『嘘も方便

 「方便」は仏教用語に見られますが、「嘘」はやはりつかない方が良いと思います。この場合は嘘と言うより機転を利かすと言う意味ではないでしょうか。
 その言葉が良い事に繋がってこその「嘘も方便」だと思います。

楷書 行書 草書

175. [][ホウ][つつ-む][画数:5画][部首:勹]

『志は木の葉にむ』

 真心がこもっていれば、僅かなものでも良いと言う意味ですが、「衣食足りて礼節を知る」のが人生です。
 場合によっては、その僅かな贈り物もできない事があるかも知れません。そんな時は、感謝の気持ちを現わす事が大切ではないでしょうか。

楷書 行書 草書
覚 書

現在小学生編として、2020年度施行の学習指導要領に対応した漢字を、楷書・行書・草書と三体の文字を毛筆で書いていますが、初めに部首と書いていますが、通常呼ばれている読み方ではないと思われたと思います。

そこで、一般ではどんな読み方をされているのか一覧にしてみました。

今回は、小学四年生の文字の171.~175.の部首を取り上げていますが、日本では部首の正式な名称は決まってないようです。辞書によって統一されていないのが現状です。

部首 部首名称 (読み方) 部首通称

  1. 【別】刀部(とうぶ)・かたな・りっとう
  2. 【辺】辵部(ちゃくぶ)・しんにょう・しんにゅう
  3. 【変】夊部(すいぶ)・すいにょう・なつあし
  4. 【便】人部(じんぶ)・ひと・にんべん・ひとがしら・ひとやね
  5. 【包】勹部(ほうぶ)・つつみがまえ

 ・・・・つづく。