中学校の三年間で習う、1110文字の内の5つの漢字を書いています。漢字は2020年度施行の学習指導要領に対応しています。
表示は左端が対象漢字、続いてカタカナは音読み、平仮名は訓読み、画数、部首の順です。そして、ことわざ・故事・文章などから一つを選んでその漢字の使われ方を示す事にしました。
ちなみに、文部科学省では学年ごとに習う漢字は、1学年250字程度から300字程度、2学年300字程度から350字程度、3学年では、その他の常用漢字(小学校で習う漢字1026文字以外の常用漢字1110文字の大体)と学年ごとに決まっていないようです。
831. [鉢][ハチ][(ハツ)][画数:13画][部首:金]
『趙州先鉢』
余計な事をあれこれ考える暇があるんだったら、修行に励みなさい。と言う事でしょう。
なかなかそれが難しいのが人生だと思います。それと、私などは、仏道ではありませんが、空手道と言う修行の対象があるから、まだ理解できるのですが、一般的には、その対象がないと思います。
であれば、何を励めば良いのでしょうか。この言葉には、修行に励むという事の他に、日常行っていることを、着々とこなす事が良いと言っているのだと思います。
修業であれ、生活であれ、その行いを阻害するのは、余計な考えであると考えるべきでしょう。
そう、今年の為に書いた、「黙々」とです。
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832. [髪][ハツ][かみ][画数:14画][部首:髟]
『間不容髪』
「不動智神妙録」の四番目の項目に、同じ言葉がありました。 不動智神妙録 Part4
。
空手の場合も、基本的には瞬間に毛ほどの余裕もありませんが、実際には相手のいる事ですから、一瞬に反撃をするべきか、見抜く必要があります。
なぜなら、それは相手の誘いによるものか、あるいは今反撃によって相手を制する事ができるのか、状況判断が必要になります。
相手に対する受け答えでも、間を取らずに返す言葉がある方が効果的か、あるいは間を置く方が良いのか、これも見定める必要があると思います。
会社での仕事の場合でも、速やかに対処する必要はありますが、この見定めると言う事も念頭に置くべきと思っています。
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833. [伐][バツ][画数:6画][部首:人]
『口誅筆伐』
相手を非難する事で、何か状況が変わるとかであったとしても、口頭であっても、文章にするにしても、相手と同じように辛辣にはならない方が、私は良いと思っています。相手が辛辣でなければ、尚の事です。
文学的才能があれば尚更の事、言葉には注意する必要があると思います。
文学に対する批評などを読むと、余りの辛辣さに気分が悪くなる事もあります。
私は、このような人に不快感をもたらすような言葉で批評しても、何の効果もないと思うのですが、多分自分が一人で悦に入っているのでしょう。
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834. [抜][バツ][ぬ-く][ぬ-ける][ぬ-かす][ぬ-かる][画数:7画][部首:手]
『確乎不抜』
物事に右往左往する事がない態度の事を言うのでしょう。
そんな評価を、私も受けた事はあります。しかし、それは、その人の買い被りか、それともお世辞だと思っています。
表面上は変わりがなくても、人間ですから、心の動揺はあります。しかし、私には癖と言うのか、一つの行動規範のような物があるようです。
何か不測の事態が身に起こった場合、その事よりも、如何にするべきか、何をしなければならないのかを考えるようです。でなければ、何も解決しないのですから。
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835. [罰][バツ][バチ][画数:14画][部首:网]
『賞罰之〔手偏に丙〕』へいは環境依存の文字ですからここでは丙を代用します。
信賞必罰と言いますが、これもこの賞罰之丙があってのことです。いわゆる権力です。ここで言われている「丙」は権力の事です。
それはそうですね。褒めてもらうのも権力のある人から〇〇賞と言うものを貰えば、何か格式があって値打が上がるような気がします。
逆に怒られるのも、やはり権力のある人からだと効き目があるようです。
しかし私は、子供からもらった「世界一のおとうさんで賞」の方が自慢になるような気がしています。ちなみにこれは紙で作った何かの付録だと思います。
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